明日の訪問客

今日の夜、横浜の女性から明日尋ねたいと電話があった。
あなたの知人で、あなたの生前にもはるばる尋ねてくれ、亡くなってからも一度来てくれたのだけれど、まだ若かったころの知り合いでわたしはほとんど覚えていなかった。

でもこうして尋ねてくれる心がうれしい。あなたは無愛想な性格で殊に外面の悪い人だったのに、ちゃんと気にかけていてくれる人がいたなんて。それも女性が。
いいとこあったのね、きっと。

毎日お仏壇のお水やご飯をお供えするとき、「あなた、ごはんよ」って呼びかけているのだけれど、それでもあなたは次第に遠い人になっていく。
あなたのいない生活のパターンがすっかり身について、毎日が流れていく。

明日訪れる人があなたを身近に呼び寄せてくれるきっかけになるといいのだけれど。