みずほ銀行が相次ぐシステム障害で金融庁から
業務命令を受けたのに対して改善計画を提出したと
報じられた。
しがない年金暮らしの身には何の関係もない銀行だけれど
昔読んだ高杉良の「金融腐蝕列島」がこの銀行が合併する前の
第一勧銀の総会屋利益供与事件をモデルにしていると知って
当時一勧の広報次長として収拾に尽力した今の作家江上剛氏
の作品をかなりたくさん読んでいる。
しいて言えば大学卒業時にみずほ銀に内定をもらっていた
甥がそれを断って今裁判官になり、彼の父親の弟が
「みずほに行かないでよかった」というくらいの関りである。
今年春みずほ銀はATMが通帳やキャッシュカードを吸い込んで
出た来なくなる事件を起こした。
確か休日で銀行員はいないので多くの利用者がパニックになった
と報じられた時には本当にびっくりした。
その後も何回もシステム障害を起こしている。
そもそも日本興業銀、富士銀と合併した時からうまく作動
しなかったし、東日本大震災の時も障害が起きた。
大銀行が合併してなぜうまくいかないのだろう。
三菱は東京銀行、東海銀行、三和銀行と合併に当たって主導権を持ち
他銀を吸収したように思われた。
三井住友銀行はたぶん住友が主導したのであろう。
みずほはほぼ同じ程度の銀行が合併したので対等でそれぞれの
今までのやり方、システムが残っていて混乱しているのではない
だろうか。
嘗て八幡製鉄所と富士製鉄が合併して新日鉄になった。
そこに入った高校の先輩は社長がたすき掛けで決まると言っていた。
彼は結局重役にはなったけれど子会社の副社長になって出向した。
会社のM&Aは難しい。
そこで働く者も大変だ。
利用者ではないけれどみずほ銀行がATMの中にカードや通帳が吸い
込まれていくような障害を起こさないように改善してほしい。
もし当事者だったらなけなしのお金がどうなるのかと心配になるだろう。
大銀行利用者とて大金持ちばかりとは限らない。
