石段の温泉街、伊香保温泉、
前から、その存在は知っていたけど、どーせ観光化した、
見せかけだけの温泉街だろう
と決め付けていて、全く行く気がしなかったが、
今回、初めて訪れて、その誤った先入観を反省。
伊香保の温泉街は、石段を中心にこじんまりと、まとまっていて、
昔懐かしい射的場があったり、一休みのお茶屋があったり、
由緒ある下駄屋などのお店があったりで、
ゆったり、のんびりした温泉街の街並みは散策してて楽しかった。
更に上流の飲泉場まで足を伸ばすと、
緑が青々とした快適な散歩道。
日帰り露天風呂もあった。
その露天風呂までの小道のわきに
新鮮な冷やしきゅうりや、ラムネを売ってる茶屋があり、
たまらず買った冷やしきゅうりはパリパリと瑞々しく最高。
この辺は紅葉になったら見事そうなので、また秋に来たい。
渓流沿いの素晴らしい景観を堪能しながらお茶を出来る趣きある店が何軒かあり、
今回は夕飯前だったので寄らなかったが、
次回行ったときは是非、寄りたい処だ。
お茶だけでなく夜はカクテルなどのお酒も味わえるようなので、
是非、次回は!と思ったぞ。
そして、今回、伊香保温泉にした理由は、
「横手館」という大正ロマンの日本情緒溢れる
温泉宿をHPで発見し、この宿に泊まりたくて決めたのが、
たまたま伊香保温泉だったのだ。
うーん、もう120%ぐらい大満足!
宿のHP見て、素晴らしい建物のたたずまいにひと目ぼれ。
この建物に泊まりたい!
それが発端だったが、もしかして、実際泊まったら、
見かけだおれだったり、食事や、サービスに不満が出ることも
あるかもしれん、、、
と、建物と価格の安さだけで惹かれて決めたので、多少の犠牲は覚悟していったのに、
何一つ裏切られることなく、全てに大満足であった。
まず、到着すると、HPで見たとおりの見事な木造建築の建物があった。
そして玄関脇にはたくさんの、ほおずきが鮮やかなオレンジ色で建物に彩りを添え、

その下にある風鈴の涼しげな音色が夏を感じさせてくれた。
そして建物中も磨き上げられた木の床、階段の欄干、

古いだけでなくきちんと手入れされて年月を経ている木の質感は、美しい。
掃除がきちんと行き届いており、ちょっとした空間には野草や、花が生けられていたり、

階段の途中には池に金魚が泳いでいたり、ちょっとしたところに遊びというか、
彩りで、夏を感じさせるひと工夫があり、これも日本の情緒を感じられる。
そして、今回の部屋は新しい建物の方とか選択肢は幾つかあったが、
自分には大正9年築とかの趣ある木造家屋の本館西館以外にありえなかった。
この部屋はBTなし、洗面所も共同、更にエアコンもなし、という部屋。
ま、部屋にトイレや風呂、洗面所は別に無くても共同で全然平気!
という考えなので(逆にあるほうが無駄でもったいない)、
そこは平気だったが、エアコンなしで過ごせるか、それだけが心配だった。
が、36度の猛暑を記録するような日の夜でも、
結果として扇風機だけで、快適に寝れた。
この大正時代に建築された建物の部屋はとにかく想像以上の素敵さで、

20畳近いメインの部屋に次の間も10畳近い部屋と、
たった二人で泊まるのにこの充分すぎる贅沢な広さの部屋は、角部屋で、
2面に大きな窓があり、明るさ、開放感溢れ、玄関脇の部屋だったので、夜、
チャリーンと風鈴の心地よい音が響いて、快適に夏の夜を過ごせた。
そして、お風呂は露天風呂がないのが、やや残念と思っていたが、
ここの内湯は室内ながら、天窓から明るい日差しが差し込む構造になっており、
更に浴槽のすぐ横は大きな窓があるので、ここを開けて入ると、
日陰になった庭からの冷たい外気が流れ込み、露天風呂と変わらない感覚で入れた。
温泉は源泉かけ流し!
(ちなみに相方は「源泉タレ流し」という間違った日本語を覚えていたので訂正しといた)
確か宿の情報では加温はしてるようだが、加水はしてないようだ。
更に!
特筆すべきは無料の貸切風呂があることだ。
事前に予約をし、50分の貸切風呂が利用でき、ここの貸切風呂も予想以上に広く、
情緒あるヒノキの風呂で良かった。

ここも風呂のすぐ横が窓があったので、これを開けて入り、心地よい風を感じながら
露天風呂感覚の入浴を満喫できた。
今回、宿泊客にカップルが多かったのは、この無料の貸切風呂のおかげもあるのかな、
と思った。
食事は部屋食はあまり好まないので(温かい料理を熱々のまま、すぐ運んでもらえるし、部屋で食べるより、気分を変えて別の場所で食べたいもんね)、ダイニングで食べるプランにしたら、このダイニングはジャズの流れるモダンな落ち着いた空間。
ここで一品づつ出される食事も美味しく満足。

100点までは、いかないけど(本当の懐石料理などと比較だとね)80点ぐらいの美味しさ。
だだ今回の宿泊料金考えたら、対コストパフォーマンス考えると、100点。
だだ同じダイニングで一緒になったカップルは皆、私たちのような一品づつの料理でなく鍋料理だったので、あら違うプランもあったのかしら?と帰ってから調べたら、自分達のプランより2000円ぐらい安いプランで鍋プランがあったようでした。
でも2000円の差なら、鍋より懐石風料理の方が良いわ、私は。
そして、次の日の朝も和食のお料理は美味しかった。

この写真の後に煮物と味噌汁がきた。
お風呂は2つの風呂を時間によって男女を入れ変えてるだが、
今回自分は夜と朝に入ったけど、同じ風呂にしか入れず残念。
この横手館は大変気に入ったので又これから季節が変わるごと
行きたい定宿にするつもりぐらいのお気に入り。
そうそう、安い!を連発した今回の宿泊費、
税込み、入湯税を入れて、約12,000円。
この値段で、あの部屋、あの懐石の食事、貸切風呂、
120%満足にもなるね。
ただこれは平日料金。
土日だったら幾らだったか調べたら、約17,000円。
ま、それぐらいが妥当な価格だと思う、あの内容なら。
5000円も安く泊まれて、ラッキー!
更に鍋プランなら二人で込み込みで2万円しないし、
本当にお得かも。貸切風呂も着いて、チェックアウト11時まで延長も出来るみたいだし。
(なんか宿の回しもんみたいだな、ワタシ。。。それぐらい気にいったんだもん)
高い料金出していい宿はあたり前だけど、1万円ちょっとでこの宿泊できるなら
何度でも来ちゃう!
幸いにも自分は土日に仕事がある一方で平日に休みがとれるので、
安い平日に泊まれるから、又秋になったら行こうぞ。
とってもいい旅でした。