温泉と名のつくところ数々あれど、
ここの温泉入ると、
他の温泉なんて、まやかしもの?
とさえ思えてくる。
硫黄の濃厚の香り、
絡みついてくるような柔らかい感触のお湯。
温泉の成分、濃厚。
白濁のお湯は源泉掛け流しという言葉に
間違いないことは明白。
はぁ~極楽。
宿に着いて、まだ少し明るい内に内湯と女性専用露天風呂で、
まず湯を堪能。
その後、夕食後に又、今度は貸切風呂でライトアップされた渓谷を見ながら
2回目の湯を堪能。
そして、日付も変わる頃、又、女性専用露天風呂で1時間ぐらい湯を満喫。
この温泉の風呂は入る人の側の視線で作られていて、
ちょっとしたところに快適に入れる心憎い工夫があちこちにある。
まず湯船の何箇所かに座るための平らな石があちこちにあり、
その石に座った楽な姿勢でお湯に肩まで浸ることができる。
そして、お湯の温度だ。
1時間ぐらいゆったりと長湯するには
体温の高さより若干高いぐらいの40度ぐらいがいいのだが、
寒い屋外ですぐ温まりたいとき、お湯から出るとき、
この温度では、体が冷えてしまう。
この2つの要素をどちらも盛り込んだ、
ぬる湯の部分と、熱い湯の露天風呂が
両方同じ場所で堪能できる。
浴槽に仕切りがあるのだ。
そんなわけで私はのんびり空を見上げながら、
1時間ばかり、まったり露天風呂に浸れたのだ。
そして、料理。
写真でみると、何てことのない地味な料理の数々。
だけど、実際食べると、一品一品ちゃんと作られていて、
美味しいのだ。
山菜の天ぷら、酢の物、湯葉、茶碗蒸し、岩魚焼き、山菜のグラタンなどなど。
こっちは朝ごはんね。
卵焼きも、味噌汁も、お米も美味しかった~
今回、予算1万円にこだわった中で、最終的にこの宿に決めたのは、
そういうば、あの宿、食事美味しかったな、
と思いだしから。
でも、今回行って、より満足したのは、
料理はもちろん美味しかったが、
温泉の泉質の方。
う~ん、こんなに温泉の質が良かったのか!
と前回見逃していた良さを再発見。
温泉はもちろん出発の日も朝湯入りましたよ。
この体に染み付いた硫黄の成分を洗い流しちゃうのはもったいないから、
今日はこのまま家の風呂には入らん。
温泉宿は数々行ったが、
今回、しみじみ思ったのが、
宿の部屋が多少、豪華だったり、
温泉の設備が広くて綺麗だったり、
料理が見るからに凝った料理だったり、
なんてのは、もう、どーでもいいかも、私。
まず泉質のいい源泉掛け流しの本物の温泉。
(循環とか、加水などなく、温泉の匂い全くしない怪しいものでなくね)
そして、夜と朝、
おいしい~!
心から感じられる、美味しい食事があれば、
もう、それだけでいいわ。
逆にこの2点を満たしてない宿は行っても意味ないから、
排除したい。
そう思った。
加仁湯温泉は定宿でしょ、こりゃもう。
家から高速使わずに4時間で行けるのなら、全然大丈夫!
と意外に近いこともわかったし。
紅葉なぞなくても、この風呂と料理だけで
充分満足して帰れる。
そして帰り道は日光通ってきたら
紅葉が綺麗でした。