語学学習日記です.そこらのおっちゃんが書いてます.怪しいよ!眉唾物です.

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

638番: アルルの女(11)

2022-01-16 04:33:44 | 日記


アルルの女(11)

                  L'ARLÉSIENNE
                   アルルの女

———————————【11】———————————————————
           
La fille  passait  pour*¹  coquette*²,  et ses parents n'étaient pas
du*³ pays.   Mais  Jan voulait  son  Arlésienne  à toute force*⁴. 
il disait:
  ——Je mourrai*⁵ si on ne me la donner pas.
Il fallut*⁶ en *⁷passer par là.   On décida de les marier après la 
moisson*⁸.
 
      
———————————(訳)———————————————————
                    
その女は男たらしとの評判でした。そして彼女の両親は
土地の者ではなく、よそ者でした。それでもジャンはその
アルルの女を是非とも(嫁に)のぞみました。
ジャンがいうには:
   ——あの女をもらえなければ、死んでやる。
そうする以外にありませんでした。取り入れ時期がすんだら
ふたりを結婚させることに決めたのです。   

 

———————————《語句》———————————————————
       
*1) La fille passait pour coquette: [passait pour ~]  は「~と考えられている」、
     「~という評判だ」.la fille とcoquette は主語と属詞の関係.
      つまり、On disait qu'elle était coquette. だといっています.
      passer やêtre のように「主語と属詞の関係」を作る動詞は
     「繋合動詞(けいごうどうし)」と呼ばれます.
      乱暴な言い方ですが、主語=属詞の関係を作る動詞はこの
      繋合動詞に当たります.       
*2) coquette: 辞書によって日本語に幅があります.現代フランス語は
     「おしゃれな」
      という意味ですが、この作品の時代背景では、「浮気娘」
     「男を渡り歩く女」などのようです。
*3) ses parents n'étaient pas du pays.:両親はその土地の出身ではなかった. 
      du における de は <起源・出身>を表す.
           Ex.  Il est de Tokyo.  「彼は東京出身だ」.   
*4) à toute force:「是が非でも」
*5) mourrai:  1人称単数の単純未来は、しばしば、「意志、意向」
      を表わします。
*6) il fallut:  falloirの単純過去、非人称構文  
      < il faut + 不定詞 ~しなければならない
*7) en passer par ~: 「(あきらめて)それに従う」、「(あきらめて)それをがまんする」
     「~に甘んじる」se résigner とか céder àと同じ意味.
      尚、en passer par における(en) は虚辞 (gallicisme, ガリシズム).意味は
      あまりなく、飾り.全然ないわけではなく、de cela という気持ちが
      こもります.第9回の学習で出てきたen savoir long 
     「よく知っている」のen も、この虚辞(ガリシズム)です. 
*8) moisson: (f)(穀物、特に小麦の)取り入れ、収穫期  
 

コメント
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