もぐりの語学教室+修行が辛くお寺を逃走した元僧侶見習の仏教セミナー

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

4014番:ペルル嬢(119)

2024-05-29 19:20:04 | 日記

 
ペルル嬢(119)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


————————【119】————————————————
   
    Ma  mère  elle-même  fut  tellement  émue
par   la   reconnaissance    passionée   et   le  
dévouement  un  peu  craintif  de  cette  mignonne  
et  tendre  créature,  qu'elle  se  mit  à  l'appeler:
 « Ma  fille. »    Parfois  quand  la  petite  avait
fait  quelque  chose   de  bon,   de  délicat,   ma
mère   relevait   ses   lunettes   sur   son   front,
ce  qui   indiquait   toujours   une  émotion  chez
elle  et  elle  répétait:  « Mais   c'est  une  perle,  
une  vraie  perle,   cette  enfant ! »    — Ce  nom
en  resta   à   la   petite  Claire   qui  devint  et
demeura   pour   nous   Mlle   Perle.
  

—————————(訳)————————————————

  母でさえ、この可愛くてやさしい子の心からの感謝や
少しばかりおどおどした献身的な姿には、心を動かされ
て「わが娘や」と呼び始めたほどでした.この子が何か
いいことや素晴らしいことをしたときにはときどき、母
は顔の眼鏡を上げていました.それは彼女が感動したと
きにを示すいつもの仕草でした.そして母はくり返し言
うのでした.「この子はまるで真珠だわ.本物の真珠よ.
この子は!」——この呼び名がクレールにはずっと残る
ことになって、私たちの間で、「ペルルお嬢さん」の名前
になって、そのまま残ったのです.

 

—————————《語句》————————————————
         
ému(e):(形) 心を動かされた、感動した、  
reconnaisdsance:(f) 感謝、  
passioné(e):(形) 情熱的な、熱中した、熱列な;
reconnaisdsance passionée:心からの感謝   
dévouement:[デヴーマン](m) 献身、忠誠、犠牲的精神   
craintif(ve):(形) 臆病な、おどおどした、
mignon, onne:(形) (小さくて)かわいい、すてきな    
mignon(ne):(n) 可愛い子、    
tendre:(形) やさしい、愛情深い、  
créature:[クレアチュール](f) 創造物、人間   
se mit à + 不定詞:(3単単純過去) 
   < se mettre à + 不定詞:~し始める、
   に着手する、とりかかる 
appeler:(他) 呼ぶ
parfois:(副) ときには、ときどき  
quelque chose de délicat:優美な振舞い
relevait:(3単半過去) < relever (他) 立て直す、
   起こす、高くする 
lunette:(f)[複数形で用いる] 眼鏡  
indiquait:(3単半過去) < indiquer (他) 指し示す  
ce qui indiquait:示していたこと     
émotion:[エモスィオン](f) 気持ちの高ぶり、感動  
répétait:(3単半過去) < répéter (他) 繰り返す
perle:[ペルル](f) 真珠  
devint:(3単単純過去) < devenir (自) ~になる  
demeura:(3単単純過去) < demeurer (自)
   とどまる、残る  

 

——————————≪追記≫————————————————

学習後に訳本(岩波文庫)をチェックしたところ、
「真珠」には「申し分ない人のこと」という説明が
本文中カッコ内に載っておりました.

 

 

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4013番:嘆きのテレーズ(1)(フランス語学習)

2024-05-29 14:45:48 | 日記

嘆きのテレーズ
Émile Zola
Thérèse Raquin

エミール・ゾラ
テレーズ・ラカン(1)(フランス語)
Émile Zola
Thérèse Raquin

———————【1】——————————————

 Au  bout  de  la  rue  Guénégaud,  lorsqu'on
vient  des  quais,   on  trouve  le  passage  du  
Pont-Neuf,  une  sorte  de  corridor  étroit  et
 qui  va  de  la  rue  Mazarine  à  la 
rue  de  Seine.


———————(訳)——————————————

セーヌ河岸からやって来れば、ゲネゴー通りの先には
ポン=ヌフ橋のアーケードがある.狭くて暗いながら
一種の通路である.それはマザリーヌ通りからセーヌ
の通りへと通じている.


———————《語句》————————————————
     
étroit:(形) 狭い     
sombre:(形) 薄暗い 

 

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4012番:ロックの娘(40)

2024-05-29 08:08:44 | 日記

 
ロックの娘(40)     
La petite Roque


—————————【40】—————————————
                            
  Mais  Renardet  devint  brusque: 
  « Non.  Je  n'ai  pas  besoin   de  vous.  
Envoyez-moi  tout  de  suite  le  garde  
champêtre,   le  secrétaire  de  la  mairie
et  le  médecin,  et  continuez  votre  tournée.
Vite,  vite,  allez,  et  dites-leur  de  me  
rejoindre  sous  la  futaie. »  
 
   
——————————(訳)—————————————

 しかしルナルデはぞんざいな態度になりました.
 「いや、お前がいなくても大丈夫だ.すぐに巡査と
役場の書記と医者を呼んでくれ.そしてお前は配達業
務に戻れ.さあ急げ.みんなには樹林で落ち合おうと
言ってくれよ.」
                               
 
 
——————————《語句》—————————————  
          
*  nは男なら男性名詞、女なら女性名詞の略号とします. 

brusque:(形) そっけない、ぶっきらぼうな、
   ぞんざいな、粗暴な、つっけんどんな、
besoin:(m) 必要、欲求、
avoir besoin de ~:~を必要とする
avoir besoin de + 不定詞:~する必要がある  
Envoyez-moi qn:私に~を呼びなさい、派遣しなさい
   qn がなければ、「私を派遣しなさい」  
champêtre:(形)[文・古風] 田舎の、田園地方の、
garde champêtre:田園監視人、
    訳本(岩波文庫)では「巡査」   
secrétaire:(n) 秘書
le secrétaire de la mairie:役場の書記係の職員
médecin:(m) 医者            
tournée:[トゥールネ](f) 配達、配達業務;
     tournée du facteur / 郵便配達
futaie:(f) (大木の)樹林

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4011番: ボヌール・デ・ダム百貨店(2)

2024-05-29 04:36:05 | 日記


ボヌール・デ・ダム百貨店(2)
エミール・ゾラの作品より
Au Bonheur Des Dames
Émile Zola 


——————————【2】————————————————
   
Elle  tenait  par  la  main  Pépé  et  Jean  la  
suivait,  tous  les  trois  brisés  du  voyage,  
effarés  et  perdus,  au  milieu  du  vaste  Paris,
le  nez  levé  sur  les  maisons,  demandant  à
chaque  carrefour  la  rue  de  la  Michodière,
dans  laquelle  leur  oncle  Baudu  demeurait.
  
    
.——————————(訳)————————————————

彼女はペペの手を引き、そのあとをジャンがついてきた.
3人とも長旅でくたくたに疲れていたところに、大都会
のパリの真ん中で、すっかり混乱していた.交差点ごと
に、家並を見上げ、彼らのボーデュ叔父さんの住んでい
るというミショディエール通りはどこかと、尋ねていた
のだった.


——————————《語句》————————————————
          
brisé:(形) ❶折れた、❷壊れた、
   ❸(疲れて)くたくたの   
effaré:( 形) 仰天した、ぎょっとした、おびえた.    
perdu:(形) 失われた、迷った、迷子になった、
   途方に暮れた、すっかり混乱した  
levé:(p.passé) < lever (他) 持ち上げる
demandant:(p.pré) 尋ねながら(分詞節を作る) 
carrefour:(m) 四辻、十字路、交差点、
   交差点という意味では、croisement (m)もある.     
Baudu:(人名) ボデュ、もしくはボーデュ.
   ボーデュのほうが耳に馴染むと思いボーデュと
      訳しました.
demeurait:(3単半過去) < demeurer (自) 住む
   本文でじゃ「住む」(助動詞avoir)だが、
   コピュラ(助動詞êre)で用いられることも
   多いので注意.  
  

——————————— ≪文法≫ ———————————————

❶文法通りに訳すなら、1つの文だから、和訳も1つに
なります.切った箇所はle nez から先です.
le nez levé sur les maisons.....は浮遊した名詞句ですが、
étant が脱落した分詞節と考えます.「群立する建物を
見上げながら」となります.
1つの文にやってみますか?こんな感じです.

「3人とも長旅でへとへとに疲れて、ドゥニーズがペペ
の手を引き、そのあとをジャンがついてきていたが広い
パリの真ん中ですっかり途方に暮れ、交差点ごとに居並
ぶ建物を見上げながら、叔父ボーデュが住むミショディ
エール通りはどこかと人に尋ねるのだった.」


❷コピュラとは連辞とか繋辞と言われる動詞で、主語と
属詞が同一のものの存在、状態、状態の変化などを繋ぐ
動詞です.ヘビでもコブラでもありません.
demeurer:(同じ状態に)いる、のままでいる
Elle est demeurée silencieuse toute la soirée.
彼女は一晩中黙っていた.

 

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