【認知症は人生最後の贈り物】と言う意味は本人は死の恐れ、病の苦しみ、痛みを感じなくて最期を迎えられるというくらいに思っていた。
認知症が最重度になって脳の機能はほとんど失っても 「心は生きている」 ので感情は表現できないだけでなんでも感受出来ていると、私は勝手に理解していた。
妻の認知症は最重度の状態がもう3年以上になります。
この期間 意思の疎通は全くなく目は瞑ったまま、声は発しない、声掛けにも表情に変化は一度も見られない。
食事介助で・・・ミキサー食のおかずをスプーンで 「ハイ!これ好物のシューマイ」 などと声掛けして口に運ぶと 好きな食べ物の時の口の開け方が違うように見えるので言ったことが分かっているような気がする時もある。
今までは、 【認知症は神様からの贈り物】 と言う意味は認知機能が低下しているので死の恐怖を感じないから、と言う意味にも思っていた。
先日、孫娘と施設へ妻の面会に行ってきた。
孫は3年ぶりくらいだったが家に帰ってから、ばあちゃんは 「カワイクなった!!」 と言ったのです。
そう言われると、目は瞑ったままで無表情に見えていたのが、笑顔は一度も見せないが、いつも微笑を浮かべているように見えていたのに気が付いた。
いつも昼食介助のあと、満足感と言うか、安心するのはこの微笑が 「神様の贈り物」 と初めて気が付いた。
他の入所者さんも皆幼児の表情に見えてきた。
神様の贈り物は介護者への物だった!?