ハキダメギク(掃溜め菊)
掃溜とは、文字通り庭掃除で集めた落ち葉などをまとめて捨てる場所、勝手の野菜くずなども捨てた。ゴミ捨て場である。
行政のごみ収集などなかった時代、小学校の校庭の隅に大きなゴミ捨て場があった。
日常的なごみはもちろん、剪定した庭木の枝や、壊れた椅子や机が捨てられた。
ある程度の量がたまると、公使さんが焼却していた。
ハキダメギクの由来は、不潔なごみ捨て掃溜に咲く菊という意味で牧野博士の命名だという。
余談だけれど、私は北隆館発行の「原色牧野植物大図鑑」を持っている。
“それがどうした〟といわれそうだけれど
大図鑑によれば、大正年間に熱帯アメリカからやってきた帰化植物である。
しかし 当地で目に付くようになったのはつい最近である。
それは瞬く間に増え、畑作農家にとって一番の目障り草なのである。
5月から霜が降るまで花が咲き続け、種を蒔き散らす。
根張りは浅く、駆除しやすいけれど、畑に一度定着されると、圧倒的な繁殖力で、常に翻弄され続ける。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます