今、市中に出回っている極早生ミカンの中で、最も糖度が高いと言われている「ゆら早生みかん」。そんな貴重なミカンを、ここ数日の間に2軒のミカン農家からもらった。
1軒は電話があって、『倉庫で選果中なので、悪いけど取りに来てくれる』と。軽トラでもらいに行った。我が家の手押し車を使った。
もう1軒は、手押し車にコンテナを乗せて持って来てくれた。
2軒とも、『このミカン、選ってない。悪いけど選って』と。
我が家:「かまへん・かまへん」
・・・『選ってない』『悪いけど』『かまへん』の意味・・・
2軒からは、ともに『選ってない』と一言あった。
ミカン農家の家庭選果機は、スイッチを入れるとコンベアーに載ったミカンが流れ、選果(傷物や大玉果を取り除く作業)する。選果しないとJA共撰へ出荷できない。
ミニサイズのミカンは、コンベアーに流れる手前で自動的に落下する仕組みなので選果をしていない。選果の手前で落下しコンテナに入ったミニサイズのみかんは、手作業で傷物などを取り除くという「選別」をしてから親戚などに配っている。
『選ってない』は、選果機で自動的に取り除かれたままのミカンで、「選別」もしていないので傷物などが混じっていることを意味する。なお、「選別」で傷物を取り除く作業をすると、畑などに運んで「廃棄」するという手間も必要になってくる。
彼らは、我が家ならば傷物があっても気にしないし、選別して廃棄できる園地があることを知っている。『悪いけど・・・』には、「選別と廃棄の手間がかかるけど」という意味あいが込められている。
貰えるだけで有難い我が家は、農家が収穫や選果で忙しい中、選別や廃棄などはしてもらわなくても自分でするという意味で、『かまへん』を使う。
・・・ありがたや・・・
残り少なくなっていた我が家の「ゆら早生みかん」。今度は食べきれなくなってきた。
ありがたや! ありがたや!