美人局の夢を見る。
もてる訳がないのに、気の迷いは誰にも起こるものです。
怖い夢でした。
自分の評価の半分くらいで、我を見た方が良いのです。
決してもてる訳はないのです。過去を振り返れば自明の理です。
多くの人が陥る落とし穴です。
馬券師に遭遇したことがあります。
後楽園の場外でした。もう30年前のことです。
後ろから、肩をたたかれました。
振り返ると、知り合いが立っていました。
余り親しくしてはいませんでした。
確か、下請けで役員をやっていた売り出し中の男でした。
よく来るのかという会話から始まり、
少し世間話をし、儲かるかと進みました。
いやいや滅多に来ないけどと話しているうちに、
馬主を知っていると言われました。
彼は、10万円単位の当たり馬券を持っていました。
コーヒーをご馳走になり、もらってきたばかりの
給料袋を渡しました。
変だと思ったのは、いつまでも買ったであろうはずの
馬券を見せてくれなかったのです。
私は、どの馬が秘密の本命馬か知りたかったのです。
結末は、警察に行こうと私は年配の方に言いました。
家族にとって、大切なお金だと訴えました。
年配の男は、「返してやれ」と若い男に言いました。
そして、改めてコーヒーをすすっていると、
誰に似ていたのか聞かれました。
冷静になっていた私はある男の名前を言いました。
そんなに似ていたのかと聞かれ、似ていないことに気づきました。
私は、ある男と面と向かって話したことがありませんでした。
その後、会社の先輩に、「それは馬券師だ」と教えてもらいました。
お金を返してもらったのは、お前くらいだとも。
そんなに美味い話はないのです。
降って湧いたようなラッキーはないのです。
身の程を知らなければならないのです。
夢で良かったと、いつものくだりになるのでした。
何怖い 女にお金 欲の皮
2015年6月2日