
空気のレンズが、一日の最後を染め上げました。
隣のマンションの玄関からも、男の人がカメラを構えています。
素晴らしい一枚を切り取ることができたでしょうか。
妻の娘が上京して、我が家に泊まっています。
顔を見て、幸せなんだなと思う。充分です。
今日は、横浜の家に帰ります。
今度は、私の子供達の顔を見るのです。
娘に良い人が出来たらしい。
その話を聞きに行くのです。
勝手にやったらとは思うのです。
話したいのでしょう。ちょっぴり自慢したいのでしょう。
一日の終わりは、一週間の終わりは疲れが澱のように蓄積されています。
静かに眠るのです。
朝が明けました。
もう、陽の光がいっぱいです。
野菜たちの陰が、網戸に映っています。
洗濯物が干されました。
コーヒーが挽かれています。
香りを胸いっぱい吸い込みます。
こうして、休日が始まるのです。
妻の娘は、漫画の発表を仲間とするようです。
楽しそうです。たくさん売れるとよいですね。
ミミズがたくさん入っている土を
先輩のベランダ野菜たちに分けてあげます。
休日も忙しいのです。
動くのは 干されたシャツと 妻の声
2015年6月28日