足立美術館の庭に植えてある木である。
タイトルを、「寄り添って天に」と勝手につけた。
抜ける空間を感じた。
娘を訪ねて、片道1700Kmを走破した。
途中、足立美術館を訪ね、お世話になった製粉会社にりんごを届けた。
今日のテーマは、「見て聞いて感じて」です。
人生における財産は、友人とよく言われる。
友人との交流は、まさに手間暇かけてである。
足立美術館で、多くの素晴らしい日本画に出会った。
横山大観の「無我」、「曳舟」と松と紅葉の絵三点を見た。
風景画の構図の素晴らしさ、のびのびとした表情に魅かれた。
足立美術館の借景(庭園と野山の遠景の融合)は、噂通り素晴らしかった。
野山の管理があってこそ実現する壮大な構想を感じた。
見入ってしまい、ガラスにかかる我が鼻息の白さに我に返った。
中国自動車縦貫道は、山間を抜ける長距離トラックの輸送通路であった。
多くのトラックを抜き去り快調に走った。
翌日、製粉会社を訪ねた。
会長が対応してくださった。
話は尽きず、いまだ旺盛な知識欲に驚いた。
新社長は、格好良くなっていた。会長の似顔絵を描くと約束して辞した。
さらに南下し、妻の娘の住む町に辿り着いた。
かつて、海軍が本拠地を置いた町のほとんどが坂道だらけで、自然の要衝である。
猫二匹と夫の帰りをひっそりと待っている娘であった。漁師の妻と同じである。
長距離運転の疲れもあり、しばし横になった。
晩御飯をごちそうになった。こはだの刺身は、歯ごたえがあり瀬戸内育ちの私たちの舌をうならした。
旅は続く。
まさに、「見て聞いて感じて」である。
Liveの感動は、五感を持って静かに体内に取り込まれる。
来てよかった。
ひらひらと 落ちる紅葉に 時流る
2019年11月22日