この顔「熊の摩崖仏」(絵のタイトル)を何度見たことか。
それでも、許してもらえた。
一生懸命になるのは、ずーっと後のことだった。
偉そうに 飲む打つ買うと おっしゃるな
今日のタイトルは、「飲む、打つ、買う」です。
大酒を飲む、ばくちを打つ、女を買う。
男の代表的な放蕩(ほうとう)とされるもの。
(広辞苑より)
公式会議にプレゼンテーターとして呼ばれました。
主催者が人物紹介のアンケート表を私に渡してくれました。
趣味の欄に「飲む打つ買う」と書きました。
議長と主催者が、その欄を見て、「こりゃ、駄目だ」と笑顔でした。
一番ナイーブなことを簡単に聞くなと、私の抗議の回答でした。
男が、義理のある人の前に顔を出せなくなる。
ほとんどが、こんなことでしょう。
昔は、そう言われていたように思う。
秋田県に営業で行くと、買主側は一升瓶を2本、売主側との間に置く。
共に空けたら、話を聞きましょうということらしい。
先輩に連れられて競艇場に行った。
先輩から教わる通りに舟券を買った。
先輩はおけら、ビギナーズラックで教わった方が先輩にご馳走した。
そこが、ギャンブルの闇への入り口だった。
いつしか、先輩と同じように「おけら街道」を駅まで歩く。
同期の仲間と飲んだ後は、吉原までタクシーを飛ばした。
「まだかあ」の声に、「もうちょっとじゃあ」と返す。
こうして覚えてしまった。
あり得ないことの三題噺のようなものと、気づくまで時間はかからない。
「あとで」と女将に優しく手を握られ、その気になる程度で済まされる。
火傷しないうちに生還出来たら、儲けものです。
もっと面白いことがあると気づくのは、大人になってからのことである。
2021年5月4日