さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ヒメシジミ

2014-06-22 21:35:32 | 昆虫

*2014年6月21日撮影

 昨日の夕方から降り始め、今日は一日中雨でした。
 梅雨なのにちっとも降らないと嘆いていた農家の皆さんもちょっとほっとしたかも。

 そんなわけで昨日の朝の写真です。今年も無事にヒメシジミに出会うことができました。
 個体数の減少が危惧されているヒメシジミ、一年のうちに6月から7月にかけてしか見ることができません。
 




*2014年6月20日撮影

 ヒメシジミの雄は翅の表側(背中側)が美しい青紫色で、飛んでいる姿はルリシジミに似ています。
 翅の裏側にはオレンジ色の模様が美しく、雌はさらにはっきりくっきりしたオレンジの斑列が目立ちます。
 なのでこの写真のヒメシジミは雄のようです。
 雌の場合は表側の色は茶色っぽくなります。





*2014年6月20日撮影

 表側から見たヒメシジミの雄。
 中心部の青い色がとても美しいと思います。
 ただ今年は翅が傷んだ雄のヒメシジミにしか出会えません。
 なんとか元気に生き延びて子孫を残してほしいと願うばかりです。

 ヒメシジミがとまっているのはナワシロイチゴの花です。
 実がなるのを心待ちにしているのですが、ひょっとしたら刈られてしまうかも。
 実ったら報告したいと思っています。

ヤマグワ

2014-06-21 22:55:09 | 樹木

*2014年6月21日撮影

 二週間程お休みをしてしまいましたが、再開です。

 会津の鶴ヶ城の南側、湯川の川沿いに桑の木が生えています。
 たいてい背が低いのであまり目立ちませんが、なかにはけっこう大きい木もあって、ムクドリやヒヨドリが群がっています。
 ちょうど今は実が赤く実って、黒く熟しているものもあります。
 かつては養蚕のために広く栽培されていた桑ですが、今は野生化して生き残っています。





*2014年6月21日撮影

 桑の実は子供の頃はクワゴといって類い稀なごちそうでした。
 たくさんのお蚕(かいこ)さんが、音をたてて桑の葉を食べる姿を見て育った年代としては、クワゴはとても懐かしいもの。
 黒く熟すととても美味しいのですが、摘み取ってジャムにしようかなどと、今風のことを考えてしまいます。





*2014年6月21日撮影

 栽培された桑は中国原産の桑でマグワとよばれ、在来の桑はヤマグワとよばれるようです。
 どちらもクワとして区別しない見方もあるようです。
 湯川沿いにある桑は、実が小さめで細長いのでヤマグワではないかと思っています。
 木によっては赤く実っていない実もたくさんあって、受粉がうまくいかなかったのかこれから赤くなるのか、疑問です。
 

ナミテントウ

2014-06-08 23:43:45 | 昆虫

*2014年6月8日撮影

 テントウムシが嫌いな人はあまりいないのではないかと思います。
 つやつやした赤い丸い体に黒い星、思い浮かべるのは星2つでしょうか、星7つでしょうか。
 この写真のテントウムシは黒い体に星2つ、それも丸い星でなくて欠けています。
 このテントウムシはナミテントウといいます。
 並だからいちばんポピュラーなテントウムシということです。
 ナミテントウと、赤い体に黒い星が7つのナナホシテントウが、テントウムシの2大勢力です。





*2014年6月7日撮影

 もう終わりかけのハルジオンの花にテントウムシが2匹。
 片方は黒い体に黄色い星が4つ、片方はオレンジ色の星が2つ。どちらもナミテントウです。
 ナミテントウには色々な模様のテントウムシが含まれています。
 色や星の数や星の形などが、じつにさまざまなのです。





*2014年6月7日撮影
 
 これは赤い体にたくさんの黒い星。これもナミテントウです。
 ナミテントウの模様はたいへんバラエティに富んでいますが、同じ種であるとされています。

 他のテントウムシは星の数を名前にしているものが多いようです。
 ナナホシテントウとかココノホシテントウとかジュウサンホシテントウとかです。





*2014年6月7日撮影

 さて、この写真はナミテントウの蛹(さなぎ)です。
 蛹は成虫より少し小さい感じがします。
 蛹になって1週間ほどはじっとしていて、成虫に羽化します。





*2014年6月8日撮影

 そして最後はナミテントウの幼虫です。
 親テントウムシが生んだ卵は数日で孵化し、黒い小さい幼虫になります。
 幼虫は脱皮を繰り返して大きくなり数週間で写真のように成虫より大きな幼虫になります。
 このくらいになれば蛹になるのも間近です。
 卵から成虫になるにはおおむね一か月と言われています。

 幼虫はアブラムシを食べます。成虫もアブラムシを食べます。
 もっぱら肉食なので作物の葉を食べたりはしません。アブラムシは害虫なので害虫を食べるテントウムシは益虫です。

ケキツネノボタン

2014-06-07 22:48:13 | 草花

*2014年6月7日撮影

 梅雨空のもとひっそり咲いている地味な花を紹介します。
 ケキツネノボタンといい、田の畦などに生える雑草です。
 キツネノボタンというよく似た草があって「狐の牡丹」と書き、葉が牡丹に似ているからというわけです。
 ケキツネノボタンは、毛の生えた狐の牡丹という意味で「毛狐の牡丹」です。
 茎や葉に毛が生えているのです。

 五弁のつやのある黄色い花と、金平糖のような実、その取り合わせが面白い植物です。





*2014年6月2日撮影

 花の中心が盛り上がって実が出来はじめると花弁が落ちはじめるので、5枚そろっていない花がけっこうあります。
 実の形からコンペイトウグサとも言われるそうですが、その場合はキツネノボタンもケキツネノボタンも区別がないようです。





*2014年5月25日撮影

 キツネノボタンもケキツネノボタンもキンポウゲ科の仲間で、有毒植物とされています。
 生育環境がセリに似ているので同じ場所に生えることも珍しくなく、葉の一部だけをみると似ているので、まちがって食べないようにとよびかけられています。
 花が咲いてしまえば間違いようもないのですが、毒のある植物というのは身近に意外に多いということは認識しておく必要があります。

 

クロイトトンボ

2014-06-06 22:09:07 | 昆虫

*2014年6月6日撮影

 真夏のような日々が過ぎて、梅雨空がやってきました。
 昨日から気温もぐっと下がり、雨模様です。それでも今日はかなり晴れ間もあったので、少し歩いてきました。

 鶴ヶ城のお堀にはたくさんのトンボがいますが、まだ少し早くて、いるのはクロイトトンボばかりです。
 イトトンボ類は名前のように細い体をしていて小さいので、よくよく目をこらして見つめていないと見えないもの。
 なかでクロイトトンボは最もポピュラーな存在ですが、上から見ると細い黒い糸のようなので、ますます見つけにくいというわけです。
 お堀の水草の上に、他に先駆けて出現します。

 最初の写真は雄の成熟した姿。
 尻尾(正しくは腹部)の先に水色の輪っかが二つはまっているのが、クロイトトンボの雄の特徴です。
 そして、胸部や脚に青白く粉を吹くのが成熟の証です。





*2014年5月27日撮影

 これはまだ成熟に至らない若い雄の姿。
 胸は明るい黄緑色をしているのが普通です。
 この写真のクロイトトンボはかなり黄色みが強いようです。





*2014年6月6日撮影

 この写真のトンボはちょっと様子が違っています。
 全体的に色がはっきりせず、これもクロイトトンボなのか迷うところです。
 たぶん生まれたての雄なのだろうと自分を納得させていますが、もし間違いだったらごめんなさい。





*2014年6月6日撮影

 これは成熟したクロイトトンボの雌の姿。
 雌は雄とちがって、尻尾の先に水色の輪がはまっていません。
 胸部などの体の色は青いものから黄緑色まで幅がありますが、このトンボは少し青みがかっています。





*2014年6月6日撮影

 それで最後にこの写真の雌は、やっぱり生まれたてと思われるものです。
 クロイトトンボの雌の姿には成熟、未成熟の違いがないのですが、この生まれたては少し様子が違って見えます。
 やはり色や模様がはっきりせず、特に翅はあいまいです。
 これもクロイトトンボなのかと悩みますが、生まれたての雌ということで一人で納得しています。
 もし違っていたら教えて下さい。

 今日はクロイトトンボのフルコースでした。