アヱネアスは現状で行うべきを行い、確実にいい結果としていく。チャンスは向こうから訪れると受動のスタンスとした。その時を待とうと心に決めた。彼の頭の中に、この期待を願望として居座ることを許した。『いつか、いずれの日にか』であった。今は、眼前の目標に向かって進む一歩であった。
アヱネアスは考えを巡らせて、ただなんとなくといった風情で浜に立っていた。イリオネスは、その姿に近づきがたさを感じて声をかけることを躊躇していた。しかし、彼はやむにやまれず、アヱネアスに声をかけた。
『統領、いかがされましたか?』
海は満潮の時らしい、波打ち際に立っているアヱネアスの足を打ち寄せる波が洗っていた。
『おう、イリオネス、何だ?』
『しばらくの間でしたが、じい~っと立っておられましたので声をかけました』
『お~お、そうか、俺は考え事をしていた。何というかな、夢で終わるか、それは達成することのできる希望なのか、眼前の目標を俯瞰的に眺めていた。それも我を忘れてだな。波が足洗っていることに気づかなかったとは、、、』
『そうですか、ならばよろしいです』
二人は、話し合いながらキドニア方向の海を眺めた。
『お~お、舟艇の姿がもう見えないな』
『そのようです。彼らにとって仕事。私らにとっての希望を積んでかの地を目指しています。彼らの帰りを待ちましょう』
『そうか、イリオネス、行こう』
アヱネアスは、考えていたことを話さなかった。また、話すべきことでもなかった。『これが一族を率いていく者の思考の堂々巡りか』と独りごちた。
『おう、イリオネスどうだ。皆出かけたな。何となくといった気分だな。お前と俺は留守番役か。イリオネス、お前どうだ。俺は、時々、腕や足、身体がうずく。汗を流して何かをやりたい。そんな衝動が体中に沸いてくる、お前はどうだ?』
『それは、私にも言えます』と相槌を打って、何事かを考える様子を見せた。
『統領、これなんかはいかがでしょう。彼らは昼めしを終えたら撃剣の訓練をやります。一緒にいかがです。今日からやりませんか』
『おう、それはいい、いいな、やろうではないか。イリオネス、昼めしを終えたら呼びに来てくれ』
『判りました』
アヱネアスは考えを巡らせて、ただなんとなくといった風情で浜に立っていた。イリオネスは、その姿に近づきがたさを感じて声をかけることを躊躇していた。しかし、彼はやむにやまれず、アヱネアスに声をかけた。
『統領、いかがされましたか?』
海は満潮の時らしい、波打ち際に立っているアヱネアスの足を打ち寄せる波が洗っていた。
『おう、イリオネス、何だ?』
『しばらくの間でしたが、じい~っと立っておられましたので声をかけました』
『お~お、そうか、俺は考え事をしていた。何というかな、夢で終わるか、それは達成することのできる希望なのか、眼前の目標を俯瞰的に眺めていた。それも我を忘れてだな。波が足洗っていることに気づかなかったとは、、、』
『そうですか、ならばよろしいです』
二人は、話し合いながらキドニア方向の海を眺めた。
『お~お、舟艇の姿がもう見えないな』
『そのようです。彼らにとって仕事。私らにとっての希望を積んでかの地を目指しています。彼らの帰りを待ちましょう』
『そうか、イリオネス、行こう』
アヱネアスは、考えていたことを話さなかった。また、話すべきことでもなかった。『これが一族を率いていく者の思考の堂々巡りか』と独りごちた。
『おう、イリオネスどうだ。皆出かけたな。何となくといった気分だな。お前と俺は留守番役か。イリオネス、お前どうだ。俺は、時々、腕や足、身体がうずく。汗を流して何かをやりたい。そんな衝動が体中に沸いてくる、お前はどうだ?』
『それは、私にも言えます』と相槌を打って、何事かを考える様子を見せた。
『統領、これなんかはいかがでしょう。彼らは昼めしを終えたら撃剣の訓練をやります。一緒にいかがです。今日からやりませんか』
『おう、それはいい、いいな、やろうではないか。イリオネス、昼めしを終えたら呼びに来てくれ』
『判りました』
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