前回のブログ記事 【 2024年3月31日のポン・ブルックス彗星 】からの続きです。
3月31日(日)は雲に阻まれ、ほんの一瞬だけしかポン・ブルックス彗星を見ることができませんでした。2日後の4月2日(火)の札幌はほぼ快晴。雪解けも進んでいます。
日没1時間前の17時に屋上のスライディングルーフを開け、望遠鏡を外気温に慣らします。本日の日没時刻は18時02分。
早めに夕飯を食べ終え、18時に望遠鏡を木星に向けてみました。大気の揺れが思ったよりも少なめでいい見え味です。
ポン・ブルックス彗星の予報位置に口径40cm反射望遠鏡を目盛環を使い向けてみましたが、まだ薄明のため視野内が明るく18時30分の時点では彗星が見えません。この時点での太陽高度は地平線下5度。
18時37分、口径40cm100倍の視野内にポン・ブルックス彗星が淡く見え始めました。まだまだ空が明るいため、撮影まで少し時間を置きます。
空が暗い郊外で尾が見事に伸びているこの彗星を撮影している方々が大勢いますが、札幌の市街地で光害が酷い自宅屋上では長い尾は望むべくもなく、口径40cm反射で彗星の中心部を強拡大してみます。
19時から撮影を開始。
10分間隔で撮影した画像を2枚掲載します。口径40cmF10反射望遠鏡、SV42mm接眼鏡、スカイグローフィルター、ミラーレスカメラによるコリメート撮影。露出2秒、感度ISO5000、合成焦点距離4000mm。
画像は天頂方向を上にして掲載。彗星の上方に尾が出ているはずなので彗星核を画像中心よりもやや右下にして撮影。強拡大していることや裸眼で3等星ぐらいまでしか見えない光害の影響と薄明のため尾がほとんど写りません。撮影時の太陽高度は地平線下12度、彗星の高度は14度でした。
周辺減光が激しいため周辺をトリミング。写野は0.25度×0.25度。
10分後の画像で彗星が恒星間を画像の左方向へ移動していることがわかります。
写っている最微光星は13等級ほどです。左側のオレンジ色の恒星は9.6等級、彗星の右側の恒星は9.4等級。
原版では尾が少しだけ写っているようなので、白黒反転モードでコントラストを強調してみました。上向きに尾が伸びているのが判別できると思います。
ところで、この彗星の和名ですが、引用文献によって「ポンス・ブルックス彗星」と「ポン・ブルックス彗星」が混在しています。発音の違いなのでしょうね。
私は2024年版天文年鑑の表記に従い「ポン・ブルックス彗星」と表記しています。
【4月3日7時:記事追加】
国立天文台によると『12P/Pons-Brooksの名称は、発見者の人名に由来します(Jean=Louis Pons(フランス)及びWilliam Robert Brooks(アメリカ))。発音は言語により変わることがあり、カタカナでの表記には「ポンス・ブルックス彗星」などの揺らぎがあります。』とのこと。
Ponsさんはフランス在住だそうですので、Sの発音をしない方が本人は嬉しいかも。(笑)
【4月3日12時:記事追加】
フランス人のPonsという発音をインターネットで聞いてみたところ、「ポンス」と発音していました。
3月31日(日)は雲に阻まれ、ほんの一瞬だけしかポン・ブルックス彗星を見ることができませんでした。2日後の4月2日(火)の札幌はほぼ快晴。雪解けも進んでいます。
日没1時間前の17時に屋上のスライディングルーフを開け、望遠鏡を外気温に慣らします。本日の日没時刻は18時02分。
早めに夕飯を食べ終え、18時に望遠鏡を木星に向けてみました。大気の揺れが思ったよりも少なめでいい見え味です。
ポン・ブルックス彗星の予報位置に口径40cm反射望遠鏡を目盛環を使い向けてみましたが、まだ薄明のため視野内が明るく18時30分の時点では彗星が見えません。この時点での太陽高度は地平線下5度。
18時37分、口径40cm100倍の視野内にポン・ブルックス彗星が淡く見え始めました。まだまだ空が明るいため、撮影まで少し時間を置きます。
空が暗い郊外で尾が見事に伸びているこの彗星を撮影している方々が大勢いますが、札幌の市街地で光害が酷い自宅屋上では長い尾は望むべくもなく、口径40cm反射で彗星の中心部を強拡大してみます。
19時から撮影を開始。
10分間隔で撮影した画像を2枚掲載します。口径40cmF10反射望遠鏡、SV42mm接眼鏡、スカイグローフィルター、ミラーレスカメラによるコリメート撮影。露出2秒、感度ISO5000、合成焦点距離4000mm。
画像は天頂方向を上にして掲載。彗星の上方に尾が出ているはずなので彗星核を画像中心よりもやや右下にして撮影。強拡大していることや裸眼で3等星ぐらいまでしか見えない光害の影響と薄明のため尾がほとんど写りません。撮影時の太陽高度は地平線下12度、彗星の高度は14度でした。
周辺減光が激しいため周辺をトリミング。写野は0.25度×0.25度。
10分後の画像で彗星が恒星間を画像の左方向へ移動していることがわかります。
写っている最微光星は13等級ほどです。左側のオレンジ色の恒星は9.6等級、彗星の右側の恒星は9.4等級。
原版では尾が少しだけ写っているようなので、白黒反転モードでコントラストを強調してみました。上向きに尾が伸びているのが判別できると思います。
ところで、この彗星の和名ですが、引用文献によって「ポンス・ブルックス彗星」と「ポン・ブルックス彗星」が混在しています。発音の違いなのでしょうね。
私は2024年版天文年鑑の表記に従い「ポン・ブルックス彗星」と表記しています。
【4月3日7時:記事追加】
国立天文台によると『12P/Pons-Brooksの名称は、発見者の人名に由来します(Jean=Louis Pons(フランス)及びWilliam Robert Brooks(アメリカ))。発音は言語により変わることがあり、カタカナでの表記には「ポンス・ブルックス彗星」などの揺らぎがあります。』とのこと。
【4月3日12時:記事追加】
フランス人のPonsという発音をインターネットで聞いてみたところ、「ポンス」と発音していました。
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