前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その5)赤緯微動 】からの続きです。
遠征に持っていく三脚は剛性を考慮し写真用の軽量三脚を諦め、望遠鏡用のビクセン製アルミ三脚へと変更します。
厚さ10mmのアルミ板を加工し、三脚上部に極軸を固定する金具を作ってみました。剛性を高めるため極軸の方向や傾き調整機構を省き三脚上部を完全固定方式とし、遠征先のテキサス州ダラスの北緯33度に合わせ10mm厚アルミ材を斜め33度に削ってあります。極軸を天の北極に合わせるには少々面倒ですが三脚全体を動かします。
なお、手に持っているものはMark-Xの極軸を三脚に固定するための10mm厚プレートです。
ダラスにおいて天の北極と極軸のズレが1度あった場合、皆既日食の中心時刻から±10分間の日周運動追尾の際、最大で赤緯方向のズレが0.04度ほど発生します。
昼間の極軸合わせは2015年に書いたブログ記事 【 昼間の極軸合わせ 】の方法で行います。これまでの体験上、昼間であっても極軸は概ね1度以内の精度で天の北極位置に合わせられるので、20分間における焦点距離640mmの直焦点撮影では殆ど影響ないものと予想しています。万が一想定よりもズレてきた場合は赤緯微動を使います。
遠征用機材として最後に用意したのは太陽用のファインダーです。
6倍30mmファインダーの対物キャップに穴を開け、減光率が1/10万のソーラーフィルターフィルムをキャップに貼り付けました。
ファインダーを鏡筒バンドに固定できる取付け金具を作り、有効径15mm6倍の太陽観望用正立対空型ファインダーが完成。視界は約7度です。太陽導入がしやすくなりました。
口径10cm屈折鏡筒との平行調整は、塩化ビニールパイプにネジ切りした6本のキャップスクリューボルトで行います。地上風景で主鏡との平行調整時は対物キャップを外して行います。
3月31日(日)にシステム全体の剛性やバランスの総合テストを行いました。
前回の総合テストよりも微振動が抑えられ、剛性が格段にアップしたことを確認。カメラの落下防止を考慮し、カメラストラップを架台の突起に掛けています。
システム全体が完成したので、これからパッキング作業を始めます。
次回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その1) 】に続きます。
遠征に持っていく三脚は剛性を考慮し写真用の軽量三脚を諦め、望遠鏡用のビクセン製アルミ三脚へと変更します。
厚さ10mmのアルミ板を加工し、三脚上部に極軸を固定する金具を作ってみました。剛性を高めるため極軸の方向や傾き調整機構を省き三脚上部を完全固定方式とし、遠征先のテキサス州ダラスの北緯33度に合わせ10mm厚アルミ材を斜め33度に削ってあります。極軸を天の北極に合わせるには少々面倒ですが三脚全体を動かします。
なお、手に持っているものはMark-Xの極軸を三脚に固定するための10mm厚プレートです。
ダラスにおいて天の北極と極軸のズレが1度あった場合、皆既日食の中心時刻から±10分間の日周運動追尾の際、最大で赤緯方向のズレが0.04度ほど発生します。
昼間の極軸合わせは2015年に書いたブログ記事 【 昼間の極軸合わせ 】の方法で行います。これまでの体験上、昼間であっても極軸は概ね1度以内の精度で天の北極位置に合わせられるので、20分間における焦点距離640mmの直焦点撮影では殆ど影響ないものと予想しています。万が一想定よりもズレてきた場合は赤緯微動を使います。
遠征用機材として最後に用意したのは太陽用のファインダーです。
6倍30mmファインダーの対物キャップに穴を開け、減光率が1/10万のソーラーフィルターフィルムをキャップに貼り付けました。
ファインダーを鏡筒バンドに固定できる取付け金具を作り、有効径15mm6倍の太陽観望用正立対空型ファインダーが完成。視界は約7度です。太陽導入がしやすくなりました。
口径10cm屈折鏡筒との平行調整は、塩化ビニールパイプにネジ切りした6本のキャップスクリューボルトで行います。地上風景で主鏡との平行調整時は対物キャップを外して行います。
3月31日(日)にシステム全体の剛性やバランスの総合テストを行いました。
前回の総合テストよりも微振動が抑えられ、剛性が格段にアップしたことを確認。カメラの落下防止を考慮し、カメラストラップを架台の突起に掛けています。
システム全体が完成したので、これからパッキング作業を始めます。
次回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その1) 】に続きます。
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