時代劇を見ていると権威をかさにして
かっこよく悪人をやっつける
将軍とか奉行あるいはご隠居が登場します。
それはそれで勧善懲悪のスタイルの定型ですし
このようなスタイルも平和な時代にはよいのかもしれませんが
私は苦手です。
一人ひとりのドラマになっていないのです。
いざとなったら印籠を見せたり
背中の桜吹雪を見せ付けたり
いざとなったら「庶民にはない切り札」をもっている。
それでいて、「俺は庶民の生活ぶりを見ているのだ」などとのたまう。
いざとなったらもどる場所がある人に庶民の悲哀など分るはずはない。
まあ、それはそれ
そんな時代劇を見なければよいのですからことは簡単です。
それより、時代劇に出てくる悪代官とか強欲越後屋の指図を受ける
素浪人、そして、主人公に殺されるために登場するごろつき
その人物の生活や人生を考えると
無様な格好で、殺される。
そのようなことを請け負ったのだから・・・・
そんな簡単なことではないでしょう。
ドラマだからと言って
あなたに簡単に殺される理由などあるのだろうか。
そんなことを考えてしまいます。
ごろつきゆへの生活の不安定さ
家族生活の喪失
未来への展望がもてない日々
そんな心のひだを描いていないのが
気に食わないのです。
そんなことに腹を立てなくっても・・・・
でも私は腹が立つのです。
だから、そのような描き方をする時代劇は見ないのです。