2010年3月11日(木)、昨日の午後2時から今日の午後2時まで、夜の懇親会を挟んで1泊2日の「バイオマスエネルギー地域システム化実験事業」の最終委員会が最上町赤倉温泉で行われた。足掛け5年にわたるNEDOの実験事業を最上町が受けて行ってきたものである。全国で7件が採択されて始まった事業であるが、委員の先生の話によると最上町の実績が最も高く評価されているらしい。おそらく7件の中で、スタート時点での準備が何もできていなかったのは最上町だけだったと思う。他の自治体や企業は、既に何年も前から計画的に準備し、既に独自で着手していたところも多かった。このギャップを最初の1、2年でどうやったら埋められるのだろうか?と、採択は受けたものの最初は正直不安もあった。しかし、町の担当者の並々ならぬ努力と、プロジェクトにかかわった多くの専門家の協力と、そして何といっても委員長の陰のサポートがあっての成果だったと思う。
それにしてもあっという間の5年であった。町にとってはこれからが正念場となる。町では木質バイオマスの地産地消によるエネルギーの自立や薪文化の再生など、新しい森との共生を目指している。まさに地域のアイデンティティの構築につながるきっかけになった事業である。もともと自然のポテンシャルは高い地域なので、エコツーリズムや観光振興なども含めて今後の取り組みに期待したい。
〈最終委員会は時間を大幅にオーバーして熱心に行われた〉
〈赤倉温泉はまだ雪が残っているが、今朝は雪ではなく小雨がパラついていた。いよいよ春である。5年間通った最上町なので愛着や思い入れも大きく、事業の無事終了にはホッとしつつ寂しさも大きい春の到来である。〉