2010年3月14日(日)[2]、昼前に家に戻ることができたので、今日は予定通り角田山に雪割り草が咲いているかどうか見に行くことにした。昨年は3月20日に行っている。その時は咲いてはいたが朝早すぎたため、ほとんどが下を向いたつぼみ状態のものが多かった。
昨年より一週間早いが、今日は午後からなので咲いているのが見えるかも知れないと期待して出かけた。角田浜の駐車場は車が一杯停まっている。相当数の登山者が入っているようだ。おそらく雪割り草目当ての人たちが多いに違いない。半年振りに登山靴を履いたが今日は山頂までは登らず、花が目的だったので7合目あたりで引き返した。
〈振り返ると春の海が広がっている。今朝出てきた佐渡は春霞で見えない。〉
〈微妙に違う色の雪割り草が1か所にかたまって咲いている。〉
〈今日見た雪割り草の中で一番大きな株。最近では珍しい。〉
2010年3月14日(日)[1]、目が覚めると部屋のカーテンの外が明るくなっている。日頃はまだ暗いうちに起きるので、いったい何時だと思って時計を見ると6時を少し過ぎたところだった。昨夜はトキの順化ケージの監視用カメラの取り付け等で遅くなり、ホテルに着いたのは12時を回っていた。ホテル側が間違って部屋の2重貸しになっていたトラブルがあり、30分ほど待たされ、ようやく部屋に落ち着いた。それからコンビニで買った弁当でやっと夕食にありついた。ホテルは天然温泉だったので、そのあと冷え切った体をゆっくりと温めることができた。結局2時ころようやく眠ることができた。普段は多少遅く寝ても5時前には目が覚めるが、さすがに今日はそういうわけにはいかなかった。
せっかくなので朝風呂に入った。昨夜は真っ暗で何も見えなかったが、目の前に大佐渡山脈の山並みと加茂湖の水面が広がっていた。
とりあえず予定の作業は終わらせたので、今日は9:25発のジェットフォイルで新潟に戻ることにした。
風は冷たくて少し寒いが、快晴のため残雪の大佐渡の山々が輝いて美しい。とても島の風景とは思われない雄大な景色である。トキがこの空を飛び回る日がくるのだろうか?
〈ホテルの前は加茂湖、背後には残雪の大佐渡山脈が美しい。〉
〈新潟行きジェットフォイルから見えた大佐渡の山は迫力がある。まるでアルプスの景観みたいだ。〉
2010年3月13日(土)、今日も休日出勤で会社に出ていたら、佐渡トキ保護センターの所長から電話があった。順化ケージに侵入したテンの侵入経路を調査するのに夜でも撮影可能なビデオで自動録画できるものを大至急取り付けたいが何とかならないだろうか?ということだった。あれだけ全国ニュースになってしまったので、いつまでも侵入経路が特定できないとなるとまた批判を受けてしまうのは想像できる。一刻も早く設置したいが今日明日は土日でどうにもならなかったのだろう。かなり困っている様子が電話でも伝わってくる。
頼まれた仕事は断らないのがわが社のモットーである。それに昨年は大学サイエンスフェスタで使うトキの映像を撮影するために野生復帰ステーションの人たちにはお世話になった。
その時の撮影を担当してもらった協力業者に連絡を取って今すぐ準備可能な機材を用意してもらい、夕方のジェットフォイルで急きょ佐渡に向かった。
順化ケージのある野生復帰ステーションに到着したのは19時近くになり、あたりはすでに真っ暗になっていた。環境省の保護官と県トキ保護センター所長らとすぐに協議を行い、現場に赤外線ランプと赤外線ビデオ、記録用デッキ、接続ケーブルなどを運び込んだ。順化ケージは全く照明施設がなく、用意してもらった投光器1台だけの作業となった。おまけに非常に寒い。作業が終わったのは夜の11時を過ぎていた。設置効果が出てくれることを願って野生復帰ステーションの管理事務所を後にした。所長からはまさか今日の昼過ぎに電話して今日中に来てくれるとは思わなかったと感謝された。
彼らは、急きょ明日視察に訪れることになった環境大臣と県知事への説明用資料の作成に全員が残ってまだ仕事を続けていた。
〈新潟港を17時のジェットフォイルで佐渡に向かう。小樽行きのカーフェリーの前を通り過ぎる。窓の外は小雨が降って寒い。〉
〈暗闇の中での作業は大変だ、おまけにすごく寒い。夜中までかかってやっとビデオカメラと赤外ライトの取り付け、記録用ハードディスク、ケーブル接続などの作業が終わった。〉