昨日は,寒風吹きすさぶ中,午前10時~午後3時半頃までリトルリーガーリョー坊の練習を眺めたのだった。
冬季練習ってことで戸島のグランドにはシニア(中学生25名)も来てるんだけど,走り込みを中心とした基礎トレーニングメニューは中学生と合同なんだ。金曜の晩まで熱を出してたリョー坊がどこまで食らいついていけるか心配だったんだけど,昼飯前の3.5kmランでは中学生のビリよりも早いペースで戻ってきた。
午後も,もちろん走り込みが主体なんだけど,サッカーをやったり視野を広げるためのトレーニングや脳トレがあったりで,飽きがこない工夫がいっぱいなのだ。
そんなトレーニングの最中,オヤジ達はナニをやっているかっていうと,焚き火に当たりながら,ソレを眺めるしかないのだ。
クラブの規約では,保護者は勝手にグランドに入ってはいけないことになっているし,むやみやたらに声を掛ける行為もNGになっている。そーゆーワケで,ボクにとって,当初,この練習を眺めるのは苦痛以外のナニモノでもなかった。だけど,最近は,オヤジ達と近所をウォーキングしたりバカ話に興じたりで結構楽しんでいる。また,会話の中でスポーツに関する有益な情報を得たりすることができるってのもたまんない。
例えば,昨日なんか,東バイパス沿いに新しいスポーツ専門店が先週オープンしたんだけど,そのオープニングセールで硬式野球道具が激安状態だって話しの中で,ジュニア用の硬式バットが残り1本ってことがわかったりしたんだ。
ボクはこれまで,スポーツ用品の店頭で,ジュニア用の真新しい硬式バットを見たことがなかったことや,ひょっとしたらクリスマスプレゼントでイケるかもぉ~なぁんていう期待があったので,下見がてら,練習後にムスコとその店に向かったんだ(この時点でボクはバットを買うつもりは毛頭無かった)。
店に入るとき,ボクは「なんかいるもんとかあったら買ってやるぞ,ソックスとかなんかないや」って訊いてみた。ムスコは「言っても,たぶん,ムリだん,ムリッ」って出し惜しみ戦法なので,「オマエぇ,言うだけは,タダばい,なんやぁ,言ってん」って懐柔の術で切り返した。
一言,「バット」って答えが返ってきた。
「・・・・,見るだけネ,見るだけ・・・,だって見たこともないし,振れるバットがあるかもわからんしねぇ・・」
超特価の売り場には,確かに,ジュニア用の硬式バットが1本だけ残っていた(まだ,残っているとは思っていなかった)。ボクは手にとってサイズや重量を確認していたら,スグ横に,同じチームメイトのM君親子(M君2年生とお母さん)が立っていた。そのお母さんは,「買われるのかしら」って表情でボクを見つめていて,ボクは「やべ~」って思いながら,「こんにちはぁ,やっぱり硬式の道具って高いですよねぇ~」って言いながら,バットをムスコに渡した。ムスコも突然のライバル出現に驚いた様子だった。そして渡したバットをシッカと胸に抱きしめたのだった。そのお母さんは「いいですよ,いいですよ,気になさらないで下さい」って言うわりには,スゴイ寂しそうな表情をするもんだから,「いやぁ~,ボクたちも買うつもりで来たワケじゃないからぁ~,ちょっと振らせてみてみようかなと・・なぁ,リョー坊,なっ」ってムスコの顔を見たら,リトルリーガーの表情は地すべりを起こし始めていた。
ボクは複雑な気持ちになって,ニッチモサッチも仕方がなかったから,「このバットで,オマエがちゃんと立派に振れれば,考えてやってもイイゾ」って言った。
試打用のゲージには専門の店員さんも入ってきた。硬式ジュニアの試打用バットは無かったので,その超特価バット(78cmφ57mm650g)で素振りをさせた。
店員さんは,リョー坊が1年生と知ってかなり大袈裟に驚いてみせて,「力強いスイングですねぇ~,野球塾とか通わせてたんですか,いやぁ~,ちゃんとバットの荷重を利用して振ってらっしゃる,たいしたもんですねぇ~」なんて褒め殺し戦術なのだ。
ボクは「ちなみに,このバット,定価だといくらくらいなんですか」って訊いてみた。「2万2,3千円くらいですね。少年用の硬式バットはほとんど出ませんから,普段は安くできませんからねぇ」って,次は特別奉仕品大作戦なんだ。
リトルリーガーはこちらをチラチラ見ながら,30回くらいフルスイングを続けた。十分振れていた。
会計は,税込み9998円だった。薄給・ボーナシにはスゴイ出費に変わりはなかった。
店を出るとき,駐車場を手ぶらで歩くM君親子の姿が目に入った。ほんの1時間の出来事だったけど,決意を新たにしたリトルリーガーとバカ親父だった。
冬季練習ってことで戸島のグランドにはシニア(中学生25名)も来てるんだけど,走り込みを中心とした基礎トレーニングメニューは中学生と合同なんだ。金曜の晩まで熱を出してたリョー坊がどこまで食らいついていけるか心配だったんだけど,昼飯前の3.5kmランでは中学生のビリよりも早いペースで戻ってきた。
午後も,もちろん走り込みが主体なんだけど,サッカーをやったり視野を広げるためのトレーニングや脳トレがあったりで,飽きがこない工夫がいっぱいなのだ。
そんなトレーニングの最中,オヤジ達はナニをやっているかっていうと,焚き火に当たりながら,ソレを眺めるしかないのだ。
クラブの規約では,保護者は勝手にグランドに入ってはいけないことになっているし,むやみやたらに声を掛ける行為もNGになっている。そーゆーワケで,ボクにとって,当初,この練習を眺めるのは苦痛以外のナニモノでもなかった。だけど,最近は,オヤジ達と近所をウォーキングしたりバカ話に興じたりで結構楽しんでいる。また,会話の中でスポーツに関する有益な情報を得たりすることができるってのもたまんない。
例えば,昨日なんか,東バイパス沿いに新しいスポーツ専門店が先週オープンしたんだけど,そのオープニングセールで硬式野球道具が激安状態だって話しの中で,ジュニア用の硬式バットが残り1本ってことがわかったりしたんだ。
ボクはこれまで,スポーツ用品の店頭で,ジュニア用の真新しい硬式バットを見たことがなかったことや,ひょっとしたらクリスマスプレゼントでイケるかもぉ~なぁんていう期待があったので,下見がてら,練習後にムスコとその店に向かったんだ(この時点でボクはバットを買うつもりは毛頭無かった)。
店に入るとき,ボクは「なんかいるもんとかあったら買ってやるぞ,ソックスとかなんかないや」って訊いてみた。ムスコは「言っても,たぶん,ムリだん,ムリッ」って出し惜しみ戦法なので,「オマエぇ,言うだけは,タダばい,なんやぁ,言ってん」って懐柔の術で切り返した。
一言,「バット」って答えが返ってきた。
「・・・・,見るだけネ,見るだけ・・・,だって見たこともないし,振れるバットがあるかもわからんしねぇ・・」
超特価の売り場には,確かに,ジュニア用の硬式バットが1本だけ残っていた(まだ,残っているとは思っていなかった)。ボクは手にとってサイズや重量を確認していたら,スグ横に,同じチームメイトのM君親子(M君2年生とお母さん)が立っていた。そのお母さんは,「買われるのかしら」って表情でボクを見つめていて,ボクは「やべ~」って思いながら,「こんにちはぁ,やっぱり硬式の道具って高いですよねぇ~」って言いながら,バットをムスコに渡した。ムスコも突然のライバル出現に驚いた様子だった。そして渡したバットをシッカと胸に抱きしめたのだった。そのお母さんは「いいですよ,いいですよ,気になさらないで下さい」って言うわりには,スゴイ寂しそうな表情をするもんだから,「いやぁ~,ボクたちも買うつもりで来たワケじゃないからぁ~,ちょっと振らせてみてみようかなと・・なぁ,リョー坊,なっ」ってムスコの顔を見たら,リトルリーガーの表情は地すべりを起こし始めていた。
ボクは複雑な気持ちになって,ニッチモサッチも仕方がなかったから,「このバットで,オマエがちゃんと立派に振れれば,考えてやってもイイゾ」って言った。
試打用のゲージには専門の店員さんも入ってきた。硬式ジュニアの試打用バットは無かったので,その超特価バット(78cmφ57mm650g)で素振りをさせた。
店員さんは,リョー坊が1年生と知ってかなり大袈裟に驚いてみせて,「力強いスイングですねぇ~,野球塾とか通わせてたんですか,いやぁ~,ちゃんとバットの荷重を利用して振ってらっしゃる,たいしたもんですねぇ~」なんて褒め殺し戦術なのだ。
ボクは「ちなみに,このバット,定価だといくらくらいなんですか」って訊いてみた。「2万2,3千円くらいですね。少年用の硬式バットはほとんど出ませんから,普段は安くできませんからねぇ」って,次は特別奉仕品大作戦なんだ。
リトルリーガーはこちらをチラチラ見ながら,30回くらいフルスイングを続けた。十分振れていた。
会計は,税込み9998円だった。薄給・ボーナシにはスゴイ出費に変わりはなかった。
店を出るとき,駐車場を手ぶらで歩くM君親子の姿が目に入った。ほんの1時間の出来事だったけど,決意を新たにしたリトルリーガーとバカ親父だった。