1969/04/09に生まれて

1969年4月9日に生まれた人間の記録簿。例えば・・・・

出版物語 1. ヤブヘビが事のはじまり!?

2024-12-31 12:23:00 | 自費出版の記録

令和6年12月20日が『地質屋が読み解く不動岩・景行天皇伝説と肥後熊本の神話』の記念すべき出版日となったわけだが、出版に至るまでのことを記録しておこうと思う。

 

本書(書籍)の冒頭にもあるように、キッカケは熊日日新聞の企画記事『ジオ・ドラマ』の執筆者の一人であったことだ。しかし、そもそもの『ジオ・ドラマ』がナゼ企画されたのか、そのあたりのことから記録しおく必要があるように思う。

 

ご存じのとおり、私は、地質調査を生業にした地元の中小零細企業に勤務している一技術者に過ぎないのだが、県内業者で組織された団体会員でもあるため、その団体が主催する催しものなどに駆り出されることがある。

 

今から遡ること4年ほど前、その団体の設立の40周年の記念事業で、当時の理事長の発案で記念冊子を作ることになり、その製作委員(執筆者)に選ばれてしまったのが運の尽き。今だから言えるのだが、「気分は、もう、めんどくせぇ~」だった。最初の会合は内容についての検討会だったように思うのだが、あまりの面白無ささについていけなく、内心、途方に暮れてしまったような記憶が残っている。

 

その席で意見を出すよう求められた。

「たぶん、フツーに熊本の地質を、文章や写真で紹介するだけじゃぁ面白くないっすよ」

(心の声:だって、そんなガイド本はどれも似たり寄ったりでツマンネェーだろ、大体が、地質屋が地質のことを語れば語るほど、鬱陶しがられて、周りは引いてしまうのがイッパンジョーシキってもんだろ)

「それでは、ナニか面白くなる考えでも?」

「エっ!?、、、、例えば、マンガとか、、、あ、そうですねー、県内で起こった災害をイラスト入りマップで紹介するとか、、、」


そういうワケで、イラストマップの担当になってしまい、さらにメンドーなことなってしまったのだった。



冒頭の画像が、記念誌に掲載されたイラストマップ。

結局、地元のデザイナーさんの指導を受けて著作権侵害にならによう報道機関が掲載した象徴的な災害写真を参考にしてイラストを自作したのだった。帰宅してからの製作期間は2ヶ月以上になったのではないだろうか。


その昔、精神衛生の向上を目的に色鉛筆画をやっていたのが役に立った。とは言え、出来映えについては全く納得できるものではなかった。しかし、委員会での評判は上々で、記念事業の担当理事からは大変感謝されたのだった。

そして、記念誌として仕上がったのが『火の国、水の国、くまもと』で、県内の自治体などに頒布された。

しかし、一抹のひっかかりは委員会で発せられた暴走気味の意見だった。

「記念誌を一般書籍化するのはどうだろう」

そう意見を発した人物には大変失礼なのだが、自分にとっては噴飯ものだった。

ただ、これはあくまで私見。書籍化はハードルが高く、そもそも記念誌レベルの薄っぺらいものをどう料理して書籍化するというのだろう。ズバリ、面倒はもうゴメンだと思った。なので、反対意見を次回の打ち合わせ時に発すべくその根拠を得るために私は一つのズルイ行動にでた。

プロに意見を求めることにしたのだった。


果たして、そのプロとは、本当に出版物に明るいプロと言い切れるか疑わしいかったのだが、文人としての専門性が高いと思われる新聞記者の友人S氏に冊子を送って感想を得ようと思い立ったのだった。ところが、冊子を送付しその友人Sからの返事よりも早く反応して連絡してきたのがS氏の後輩K記者で、ついては、この冊子の発刊経緯などについて取材したいとのことだった。自分の行動がヤブヘビ気味になりつつあると後悔しながら、そういう事情であれば、話は通すので、直接、理事長に取材を申し込んではどうかと返答したのだった。そして、その申し出のついでに相談を受けたのが、後の連載記事となる『ジオ・ドラマ、くまもとの大地を歩く』という企画案だった。


「最近ブラタモとか流行ってじゃないですか、そういうことに興味を持ってる人って結構多いと思っていまして、そんなブラタモ的なことを紙上でやってみようとか考えてるんですけどどう思いますか?、そのような場合ご協力頂けることはできるでしょうか?」


「、、ん、まぁ、、できるんじゃないでしょうか、、ん、まぁ、、それも理事長に相談してみればどうでしょうか」


指先が力無く通話をオフにした。


ヤな予感は見事的中。記念誌作りが終わって間も無く、次は『ジオ・ドラマ』の執筆者の一人に抜擢されてしまったのだった。そして、『ジオ・ドラマ』を通じての取材が、本書作成の端緒となったのである。つまり、本書はある意味においてヤブヘビがその発端であったのである。


思いもよらないことが起こることの喩えとして、瓢箪から駒なんていう諺があるが、今回の出来事は、さしずめ「藪蛇から本」というシン・諺がテキトーなのかもしれない。















コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 当ブログ読者の皆さまへ―感謝― | トップ | おせちが無い問題 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自費出版の記録」カテゴリの最新記事