漫画 抜刀 大河麒麟が来る 比較研究!
◆麒麟が来るの視聴者戦略
大河麒麟が来るの視聴率が上昇して
いる。その原因の一つが織田信長役の
見せる冷徹と温和の双極が描かれてい
る事だ。これは現代若者の流行語とも
言えるサイコパス性格が描写されてい
る事だ。また従来の信長青年時代とは
異なるイメージが功を奏しているのだ。
家庭の中で高齢者と若者の会話が分断
される事が多い。しかし今回の信長を
登場させる事により老齢者と若年者と
の話題を造り出しているのだ。電子の
時代となつた近年において大衆文化の
主流は、新聞テレビから電子媒体社会
つまりSNSやスマホ文化へと大河の
如く移行してる。今回の大河ドラマ色
や服装や配役評は電子社会で対話する
時代へと移行してきているのだ。詰り
大河を録画したり再放送を見たりして
ドラマの内容を微細に評論する世界が
広がっている事に我々高齢者は気付い
ていない。一度は今回の麒麟が来るを
見る事を止めた高齢者が孫世代と麒麟
が来るに関して対話する機会が増えた
事になる。高齢者は国取り物語の頃の
戦国時代劇の様相を孫と対話する機会
が増えた事になるのだ。信長はこうだ
いや信長はきっとこんな人だったんだ
と信長のサイコパスな性格、今回信長
は二重人格を演じる役者の演技力こそ
凄いのだ。名演や名シナリオの深奥が
あるのだと家庭内で話題が沸騰したな
ばNHKさんの戦略が見事的中したと
言えるだろう。そう意味で新時代令和
信長のサイコパス的双極を見事に設定
し見事に演じる染谷将太さんの潜在的
信長の怖さ威圧感を見事に演じる公演
が光彩を放っている。また信長と光秀
の対話で信長がさりげなく光秀にこの
鉄砲は何れで作った物か鑑定を光秀に
会話して光秀が目を泳がせながら国友
の鉄砲と思われますと信長に洞察され
る場面の脚本が優れていた。第10回の
竹千代少年と信長の会話でも竹千代が
信長に「相手を知る事が重要ですと」
『孫子の兵法』の一節を子供ながらも
堂々と披歴する場面の奥深さも秀逸だ
しかもそれを天井からの盗み聞きする
忍者、吉本興業の岡村さんの、眼光の
鋭さ、不気味さやはり隠し玉が用意さ
ているのだと思わせる展開になってい
る。今後ゆうすけサンタマリアさんが
越前朝倉義景を虚無的にまるで令和の
虚無感を代弁するような退廃的な演技
を発揮されたら越前一乗谷遺跡おそら
く100万人超える朝倉文化を見んとす
る観光客も確実であろうと、思われる。
◆サブカルチャー論とは?
さて我々高齢者は新聞をテレビを基準
において社会を見る尺度としているが
我々の視座や視野はもはや狭いと言え
る。主流と思われていた文化とは別の
文化が発生する事である。過去に英国
にビートルズと言う冴えないバンドが
存在したが彼らの才能を看破した人は
偉大だと言えよう。何故ならその楽団
は現代の音楽の教科書にも登場する程
の才人達を見抜く洞察力が偉大である。
◆数々の漫画賞を受賞し注目される人
前回も紹介した2020/3/24発売された
漫画 イブニングに登場する抜刀も
サブカルチヤーの申し子としてプロ
からも漫画愛好家からも注目を浴び
ている。なんと抜刀は紙ではなくて
電子連載される事になると書かれて
いる。最初から紙に依存していない
電子社会に対応した過渡的出版戦略で
あろう。しかし多く読者を魅了する
だけの作者の技量が求められる!そ
れは麒麟が来るに登場する新信長と
おなじサイコパスで異形な一面をも
包含する令和文化の一翼を担う作品
ではないだろうか?
この漫画には講談謝太郎なるトボケた
組長が描かれていて思わず苦笑する。
しかしこの組長、ただのとぼけキヤラ
だけだろうか?大河麒麟が来るに登場
する、忍者の統領役の岡村さん扮する
菊丸とは、統領に絶対に見えない人。
また薬師の元で働く「駒」なる女性も
突然綱渡りして、曲芸を披露するなど
視聴者を完全に驚かせてしまう豹変が
見て取れる事だ。これは日本の芸能の
伝統の文化歌舞伎変わり身つまり変身
の文化の系譜にある事にある。信長
とて義父、斉藤道三に面会した時には
突然礼服に着替えて尾張や美濃の者
を仰天させる変わり身を演じるのだが
以前の号における講談謝太郎と
この号における講談謝太郎の眼帯は左右が
異なる事だ。このリダー、とぼけ役で無く
両眼見開いた恐ろしい人物である事が暗喩
として表現されている。どこに目を付けて
いるとのかふふふふと言わんばかりのそら
恐ろしい人間の暗喩として用いられている。
独眼竜正宗は葛西一揆を陽動させた時には
自分の印判スズメの目の書状には必ず針を
通していますと、秀吉の嫌疑を見事かわし
秀吉を笑わせ事無きを得ている。喰えない
奴とぼける奴といつの世も必ず居るものだ。
おっはようと。今日もとぼけ上司が言った
時ほど人間社会でそら恐ろしいものはない。
とぼけた顔して、ババンバン、あいつにや
とっても敵わない、てか?よく言うわ!
その歌を遠い昔に歌っていたマチャアキ
が今回麒麟が来るで謎の町医者望月東庵を
演じている事自体が時代が1970年代から
2020年に流れたと言う事を証明している。
そう言う意味で大河ドラマも漫画も令和と言う
時代は暗喩が深いと言わざるをえない社会だ。
ありがとう
ございます。