6月定例議会で、太陽光発電事業に関して一般質問していましたが、その議員だよりの記事を読んだ高野町の住民から溝口民子議員に連絡があり、建設中も含めた民間の太陽光発電施設の状況を外から見てきました。
住民の懸念は当然、同時にやはり市の積極的な関与が必要だろうと強く感じました。以下、記事を紹介します。
内郷高野町に、山林を切り開いて設置された太陽光発電設備に、地元住民から困惑の声が聞こえてきました。現場を訪ねてみました。
太陽光発電設備を設置しているのは、東京都本社の事業者が設置しているもの。
数ヵ所に分散した発電設備は、すでに工事が完了したと思わる設備は、フェンスで囲まれていますが、設置者と連絡先を示す表示板はありません。
一方、工事途上と思われる設備は、すでに太陽光パネルも送電線に連携するために必要なパワーコンディショナーなども設置されていますが、周囲を囲うフェンスもなく、被覆管に覆われた送電線らしきラインが地上を這っていたり、切り倒された木が敷地の周辺に放置されたり、安全とはいいがたい状況です。
工事完了の予定期日は過ぎており、むき出しになった土壌の流出などによる周辺環境への悪影響や、断線・漏電の危険性などが予見されます。これでしっかりと事業が展開できるのか、住民には不安が拡大しています。
6月定例会一般質問(6月12日)では、民間の太陽光発電事業を適正に誘導するために何らかの策が必要という視点で質問をしていました。
市内では、使っていない農地や空き地に、次々と太陽光発電設備が設置されています。
そんな時に、こんな声が聞こえてきました。「太陽光発電設備の資材が売れればいいんだ」。ある事業の関係者が話していたと言います。
この姿勢の事業者が売電事業の終了後の設備撤去まで責任をもって取り組むのだろうか。もし事業者が倒産するような事態になれば、地権者が撤去することになりかねないのではないか。この問題意識が出発点でした。
答弁では、固定価格買い取り制度(FIT)による本市の2017年9月末現在の太陽光発電設備は、次のようになっています。
10kw未満=8838件、発電量は3万8192kw
10kw以上=1972件、同11万6608kw
今後も設置が進むことは間違いありません。だからこそ、事業者に適正に太陽光発電事業をするように誘導する本市の対応が求められています。
問 安全と安心の確保の観点から、本市としての対応が必要では。
答 国が、地域住民の理解に努めることや、維持管理などについて記載した「事業計画ガイドライン」を定め、違反した場合には、国が改善命令やFIT事業の認定取り消しをすることもあることから、適切な事業運営が図られると考えている。
問 北茨城市が、環境保全と災害防止や事業廃止後の太陽光パネルなど装置の撤去などを内容とする条例を制定している。本市も同様の条例を制定しては。
答 ガイドラインに基づき適切に対応されると考えている。条例については、他自治体、国県の動向等を見極め、必要性について検討していきたい。
ガイドラインは、「地域との関係構築」について記載しています。
「事業計画作成の初期段階から地域住民と適切なコミュニケーションを図るとともに、地域住民に十分配慮して事業を実施するように努めること」
努力を求めるだけで、強制力はない規定ですが、「指導・勧告」の対象となる場合もあるとも書かれています。
高野町の住民は、「太陽光発電設置の事業者説明はなかった」といいます。ガイドラインの立場で事業が進んでいないのは明らかです。
こうした時、現状では、本市が事業の問題点を把握しても、国に通知し対応を待つことしかできず、解決に時間がかかります。
しかし、北茨城市では、条例に市との協定締結を盛り込み、一定規模の発電設備に市が直接対応できるようにし、問題の早期解決に道を開いているのです。
本市は、民間事業者の不正な事業で多大な被害を受けてきました。四倉町の廃油の不適正保管問題では、1998年に福島県が廃油撤去の代執行をはじめ、翌年に本市が引き継ぎ、現在も地下水浄化作業が続けられています。昨年度までに投じられた費用は約41億円。事業の終期は見通せていません。
設置が進む太陽光発電施設は、20年度程で事業の終期を迎えます。終了後の設備が撤去されない。こうした問題に市民が直面することがないようにすることを含め、民間の太陽光発電事業が安全で安定的にすすめられるように、市としても積極的に関与できる仕組みづくりが急がれます。
住民の懸念は当然、同時にやはり市の積極的な関与が必要だろうと強く感じました。以下、記事を紹介します。
安全・安心のため市の関与の仕組みを
太陽光発電事業
太陽光発電事業
内郷高野町に、山林を切り開いて設置された太陽光発電設備に、地元住民から困惑の声が聞こえてきました。現場を訪ねてみました。
送電線と思われるラインが地面を貼っている。漏電等の危険はないのだろうか
太陽光発電設備を設置しているのは、東京都本社の事業者が設置しているもの。
数ヵ所に分散した発電設備は、すでに工事が完了したと思わる設備は、フェンスで囲まれていますが、設置者と連絡先を示す表示板はありません。
一方、工事途上と思われる設備は、すでに太陽光パネルも送電線に連携するために必要なパワーコンディショナーなども設置されていますが、周囲を囲うフェンスもなく、被覆管に覆われた送電線らしきラインが地上を這っていたり、切り倒された木が敷地の周辺に放置されたり、安全とはいいがたい状況です。
工事完了の予定期日は過ぎており、むき出しになった土壌の流出などによる周辺環境への悪影響や、断線・漏電の危険性などが予見されます。これでしっかりと事業が展開できるのか、住民には不安が拡大しています。
6月定例会一般質問(6月12日)では、民間の太陽光発電事業を適正に誘導するために何らかの策が必要という視点で質問をしていました。
市内では、使っていない農地や空き地に、次々と太陽光発電設備が設置されています。
そんな時に、こんな声が聞こえてきました。「太陽光発電設備の資材が売れればいいんだ」。ある事業の関係者が話していたと言います。
この姿勢の事業者が売電事業の終了後の設備撤去まで責任をもって取り組むのだろうか。もし事業者が倒産するような事態になれば、地権者が撤去することになりかねないのではないか。この問題意識が出発点でした。
答弁では、固定価格買い取り制度(FIT)による本市の2017年9月末現在の太陽光発電設備は、次のようになっています。
10kw未満=8838件、発電量は3万8192kw
10kw以上=1972件、同11万6608kw
今後も設置が進むことは間違いありません。だからこそ、事業者に適正に太陽光発電事業をするように誘導する本市の対応が求められています。
問 安全と安心の確保の観点から、本市としての対応が必要では。
答 国が、地域住民の理解に努めることや、維持管理などについて記載した「事業計画ガイドライン」を定め、違反した場合には、国が改善命令やFIT事業の認定取り消しをすることもあることから、適切な事業運営が図られると考えている。
問 北茨城市が、環境保全と災害防止や事業廃止後の太陽光パネルなど装置の撤去などを内容とする条例を制定している。本市も同様の条例を制定しては。
答 ガイドラインに基づき適切に対応されると考えている。条例については、他自治体、国県の動向等を見極め、必要性について検討していきたい。
ガイドラインは、「地域との関係構築」について記載しています。
「事業計画作成の初期段階から地域住民と適切なコミュニケーションを図るとともに、地域住民に十分配慮して事業を実施するように努めること」
努力を求めるだけで、強制力はない規定ですが、「指導・勧告」の対象となる場合もあるとも書かれています。
高野町の住民は、「太陽光発電設置の事業者説明はなかった」といいます。ガイドラインの立場で事業が進んでいないのは明らかです。
開発された斜面の下は通学路だという。崩壊が心配。住民が訴える
こうした時、現状では、本市が事業の問題点を把握しても、国に通知し対応を待つことしかできず、解決に時間がかかります。
しかし、北茨城市では、条例に市との協定締結を盛り込み、一定規模の発電設備に市が直接対応できるようにし、問題の早期解決に道を開いているのです。
本市は、民間事業者の不正な事業で多大な被害を受けてきました。四倉町の廃油の不適正保管問題では、1998年に福島県が廃油撤去の代執行をはじめ、翌年に本市が引き継ぎ、現在も地下水浄化作業が続けられています。昨年度までに投じられた費用は約41億円。事業の終期は見通せていません。
設置が進む太陽光発電施設は、20年度程で事業の終期を迎えます。終了後の設備が撤去されない。こうした問題に市民が直面することがないようにすることを含め、民間の太陽光発電事業が安全で安定的にすすめられるように、市としても積極的に関与できる仕組みづくりが急がれます。
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