伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

朝もやに映る虹色・・はじめて

2021年10月23日 | 四季
 愛犬の散歩に出かけた時間は、午前6時過ぎ。東の山の向こうから太陽が昇り始めていた時間だった。
 気温は6度程度だったろうか。もう少し立てば、植物や地面を覆う湿気は凍り付き、霜になるのだろうが、この程度の気温なら、地面でも0度以上あるだろう。つゆのまま、草や木の葉などをぬらしている。

 このつゆは、太陽が昇ると蒸発をはじめもやとなってあたりをかすませる。
 太陽が昇り始めた今朝の空にも、そんなもやが立ちこめていたようだ。

 自宅を出て、ほんの数百mのご近所の屋根の脇に昇る太陽が輝く。手前はもやが立ちこめているようだ。
 すると、その太陽の輝きの周辺に光環が見えだした。

 光環は、空に薄雲がかかっているとき、太陽の周りを赤と青の光の輪が囲む現象だ。しかし、この時に見えた光環は、これとは別。もやがプリズムとなって光を分解し、色づいていたようなのだ。

 最初の写真の赤い光の外側には、うっすらと緑色っぽい色のもやが見えた気がした。写真では微妙なのだが、いやいや、うっすらと見えているだろう。

 太陽が少し高度を増して光量を増すと、強い光にかき消されて、緑色っぽいもやは消えた。



 しかし、赤い光の輪は健在だ。

 前の晩に雨が降ったようだ。道路のアスファルトの上に水たまりがあった。



 流れる雲を映し出し、そこだけ青と白のコントラストが浮かび上がる。

 市道を歩く散歩だが、林を抜けると、広く見通しが良い場所に出る。ここにくると空が一望できるのだが、一面の青空のもと、太陽が昇る東にだけ厚い雲がかかっている。一部だけ、彩雲に色づいていた。



 空の下、小高い山は、霧雲なのか、もやなのか、薄白いベールを通して見えていた。
 あれ、そのベールも色づいて見えるような・・。



 画面の真ん中辺に赤っぽい色、その上あたりがうっすらと緑色っぽく見えたのだが、気のせいだろうか・・。いや、その時には、たしかに見えていたと思う。

 あたりを多うもやは、太陽の光が増すごとに濃くなり、風景を覆い隠すベールも透明度を落としていく。



 露に輝く枯れススキと、もやのベールにかすむ背後の山。心奪われた風景だ。道の先のもやも濃くなってきた。



 木の陰の薄暗がりには、光芒がくっきり見えて、この景色も素敵だ。

 折り返し点の農業ため池。水面から昇る湯気と周辺のもやが、何とも幻想的な雰囲気を醸し出す。






 差し込む光もくっきりと見えた。

 もやに霞む風景に気を奪われ、空を見上げながら歩いていたことが功を奏した。航空機を、音が聞こえる前に見つけたのだ。

 通常、上空を飛び去ろうとする航空機に気がつくのは、エンジン音が響いた時だ。
 だいたい、成田行きの便が上空を通過する時、19,000フィート強、だいたい5,800mの高度で飛んでいる。大陸に向け飛び去る機体の高度は、2倍強の40,000フィートあるが、だいたい20数分先の着陸に向け、だいぶ高度を落としているのだ。空気中を伝える音は、1秒間に340m進むとされるので、上空を飛ぶ成田行の便が発する音は、だいたい18秒かかって耳に達している。このため、音がした時、音が聞こえる方向に航空機はなく、ほぼ真上を見上げたら飛行機が飛んでいたという状況がしばしば。そこからカメラを用意して、被写体を画角におさめ、ピントをあわせてシャッターを切る頃には、航空機の後方からの画像になることが多い。

 ところが、この便は、音がする前に見つけた。このため、前方を見せながら近づいてくる姿を見ることができた。それなのに、ピント合わせに手間取って、飛行機の写真は、若干、後方からとなってしまったのは残念。尾翼のマークは鶴模様なので、JALのようだが、どこを出発したかは分からない。しかし、飛行する方向と高度(見かけ上の大きさで判断)から、成田空港に向かっていることに間違いないと思う。



 基本的に晴れた1日。空には雲が流れた。積雲、一般にはわた雲といわれる雲だが、この雲は、比較的早く流れ、流れながらどんどん形を変えたり、消えたりしていく。太陽の近くを通る時、薄い雲に彩雲が見えることがしばしばある。強も見えていた。



 わた雲の背景に、薄い雲が浮かび、これもきれいに染まった。これ、巻積雲、うろこ雲なのかなぁ。



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