8月4日付、議員だよりの原稿を書きました。ご覧ください。
議員だより記事
参議院選挙が終わりいわき市長選挙が9月1日告示、8日投票で行われます。東日本大震災と原発事故からの復旧・復興に取り組むいわき市。今後の本市の課題を考えてみたいと思います。
7月30日、市立高久小学校体育館で、平高久地区、豊間地区のまちづくり懇談会が開かれました。
津波で壊滅的打撃を受けた地区を含む地域の懇談会。会場の参加者から声が上がりました。
「人が戻って来なければ復興とは言えない。安心して戻れるように、薄磯から中央台への避難路を作ってほしい」
「娘が甲状腺検査でA2の判定通知が来た。それ以来家族はブルーな気持ちで過ごしている。結果を通知するだけでなく、家族の不安を取り除く施策もすすめてほしい」
2011年3月11日午後2時46分、地鳴りに続き東北地方を襲った6分間にも及ぶ激しい揺れ。東日本大震災と後に命名された巨大地震と、続いて発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故が、今も市民の心に深く影を落とし続けていることが、まざまざと浮かびあがりました。
震災と原発事故からの復旧・復興は、引き続く本市の大きな課題です。
この間、復興計画が策定され、集団防災移転や区画整理事業などでそれぞれの被災地の復興手法が定まり、災害公営住宅の建設が始まったとはいえ、多くの被災者が仮設住宅や借り上げ住宅で仮住まいをしています。
こうした被災者が自立した生活を取り戻すことを支えることが大切になってきます。
同時に復興のシンボル事業とされる小名浜港背後地の問題です。
昨年いわき市議選前に行った日本共産党のアンケートでイオンモールの進出については、歓迎が37・4%、小売業等への影響が心配が41・5%でした。
現在、イオンモールの進出が決定事項ではありません。しかし、その可能性は大です。
出来上がるショッピングセンターの売り場面積は市内の1000㎡以上の大型店舗の総売り場面積の1割を占める巨大ショッピングモールです。小名浜地区のみならず市内商業への影響に目を配りながら、商業者をはじめ市民と対話しながら慎重に取り組んでいくことが求められます。
市民の生活をどのように支えて復興を図っていくのかです。
災害公営住宅の家賃をさらに引き下げたり、一部損壊住宅への支援の実現が課題になります。
また、国保税をはじめとした社会保障関連の市民負担は、震災後の一時期は減免されていたもの、現在、国の支援が終わり、市民負担はもとに戻りました。
「国保税の負担が大変」「この被災時だから低くすべき」こうした声が多数聞かれます。
ところがいわき市は、2010年度に続き12年度の国保税を1世帯平均約4800円値上げするなど、震災の中でも市民の負担を増やしてきました。
市は、国保制度は疲弊していると考え、全国市長会などを通じて制度の改善を求めています。
その根本には加入者の所得に比べて高すぎる国保税となっており、支払いが困難な加入者が増加しているという認識があることは間違いありません。
2012年度には介護保険料も4800円値上げしています。
市民生活の復興をささえるためにも、国保税の引き下げなどに市が独自に取り組むことが求められています。
さらに、行財政改革の名のもとに、住民票等の写しの交付手数料の値上げに続き、小中学校屋内運動場の有料化で市民負担を増やしてきました。
こうした路線の転換が必要です。
一方では窓口業務の民間委託などをすすめて、小さな市役所をめざしてきました。
業務の民間委託は競争入札で行われるため、低賃金など労働条件の悪化が懸念されます。こうした問題に対応するためにも公契約条例を制定し、市役所発注の業務で働く労働者の労働条件の引き上げなど図ることも課題になってきます。
また、子どもたちがいわき市で安心して暮らしていけるようにすることは、いわき市の復興のバロメーターとなるでしょう。
そのためにも原発事故の安定的な収束作業が必要です。相次ぐ事故で東電が信頼を失っている中で、国が前面に出て国として収束に責任をもって取り組ませることが今後のカギを握ることになるでしょう。測定や除染の取り組みも大切です
そのうえで子育て支援策を強める必要があります。
保育所の民間移譲計画を撤回するとともに、保育料負担の軽減をはかること、また教育面では学校図書館の司書の全校配置に力をつくすことが課題となってきます。
いわき市の非核平和都市宣言に着目した取り組みも大切な課題です。
恒久平和を誓った憲法を守り、その精神の普及をはかることをはじめ、戦後68年が過ぎ、戦争体験の風化が言われる中で、戦争遺品の収集・整理を市として行うことも、喫緊の課題になってきます。
日本共産党市議団は、これらの課題を実現するための取り組みに、引き続き取り組んでいきたいと思います。
議員だより記事
参議院選挙が終わりいわき市長選挙が9月1日告示、8日投票で行われます。東日本大震災と原発事故からの復旧・復興に取り組むいわき市。今後の本市の課題を考えてみたいと思います。
7月30日、市立高久小学校体育館で、平高久地区、豊間地区のまちづくり懇談会が開かれました。
津波で壊滅的打撃を受けた地区を含む地域の懇談会。会場の参加者から声が上がりました。
「人が戻って来なければ復興とは言えない。安心して戻れるように、薄磯から中央台への避難路を作ってほしい」
「娘が甲状腺検査でA2の判定通知が来た。それ以来家族はブルーな気持ちで過ごしている。結果を通知するだけでなく、家族の不安を取り除く施策もすすめてほしい」
2011年3月11日午後2時46分、地鳴りに続き東北地方を襲った6分間にも及ぶ激しい揺れ。東日本大震災と後に命名された巨大地震と、続いて発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故が、今も市民の心に深く影を落とし続けていることが、まざまざと浮かびあがりました。
震災と原発事故からの復旧・復興は、引き続く本市の大きな課題です。
この間、復興計画が策定され、集団防災移転や区画整理事業などでそれぞれの被災地の復興手法が定まり、災害公営住宅の建設が始まったとはいえ、多くの被災者が仮設住宅や借り上げ住宅で仮住まいをしています。
こうした被災者が自立した生活を取り戻すことを支えることが大切になってきます。
同時に復興のシンボル事業とされる小名浜港背後地の問題です。
昨年いわき市議選前に行った日本共産党のアンケートでイオンモールの進出については、歓迎が37・4%、小売業等への影響が心配が41・5%でした。
現在、イオンモールの進出が決定事項ではありません。しかし、その可能性は大です。
出来上がるショッピングセンターの売り場面積は市内の1000㎡以上の大型店舗の総売り場面積の1割を占める巨大ショッピングモールです。小名浜地区のみならず市内商業への影響に目を配りながら、商業者をはじめ市民と対話しながら慎重に取り組んでいくことが求められます。
市民の生活をどのように支えて復興を図っていくのかです。
災害公営住宅の家賃をさらに引き下げたり、一部損壊住宅への支援の実現が課題になります。
また、国保税をはじめとした社会保障関連の市民負担は、震災後の一時期は減免されていたもの、現在、国の支援が終わり、市民負担はもとに戻りました。
「国保税の負担が大変」「この被災時だから低くすべき」こうした声が多数聞かれます。
ところがいわき市は、2010年度に続き12年度の国保税を1世帯平均約4800円値上げするなど、震災の中でも市民の負担を増やしてきました。
市は、国保制度は疲弊していると考え、全国市長会などを通じて制度の改善を求めています。
その根本には加入者の所得に比べて高すぎる国保税となっており、支払いが困難な加入者が増加しているという認識があることは間違いありません。
2012年度には介護保険料も4800円値上げしています。
市民生活の復興をささえるためにも、国保税の引き下げなどに市が独自に取り組むことが求められています。
さらに、行財政改革の名のもとに、住民票等の写しの交付手数料の値上げに続き、小中学校屋内運動場の有料化で市民負担を増やしてきました。
こうした路線の転換が必要です。
一方では窓口業務の民間委託などをすすめて、小さな市役所をめざしてきました。
業務の民間委託は競争入札で行われるため、低賃金など労働条件の悪化が懸念されます。こうした問題に対応するためにも公契約条例を制定し、市役所発注の業務で働く労働者の労働条件の引き上げなど図ることも課題になってきます。
また、子どもたちがいわき市で安心して暮らしていけるようにすることは、いわき市の復興のバロメーターとなるでしょう。
そのためにも原発事故の安定的な収束作業が必要です。相次ぐ事故で東電が信頼を失っている中で、国が前面に出て国として収束に責任をもって取り組ませることが今後のカギを握ることになるでしょう。測定や除染の取り組みも大切です
そのうえで子育て支援策を強める必要があります。
保育所の民間移譲計画を撤回するとともに、保育料負担の軽減をはかること、また教育面では学校図書館の司書の全校配置に力をつくすことが課題となってきます。
いわき市の非核平和都市宣言に着目した取り組みも大切な課題です。
恒久平和を誓った憲法を守り、その精神の普及をはかることをはじめ、戦後68年が過ぎ、戦争体験の風化が言われる中で、戦争遺品の収集・整理を市として行うことも、喫緊の課題になってきます。
日本共産党市議団は、これらの課題を実現するための取り組みに、引き続き取り組んでいきたいと思います。