伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

上遠野小学校卒業式に出席しました

2018年03月23日 | 学校教育
 市内の市立小学校の卒業式がいっせいに行われ、上遠野小学校の卒業式に出席しました。



 この写真の式のカタログの背景は、去年5月の動向の運動会の時のものですが、この運動会でも運営に頑張った6年生30人が巣立ち、4月からは新たに中学校生活を始めることになりました。

 式には1年生も含めて全校生徒が出席。特に低学年の子ども達約1時間の長い式を、よく最後までがんばりました。全校生一同心を込めて卒業生を見送りたいため、全学年出席の形をとったといいます。

 1人ひとりを呼名しながら卒業証書の授与が終わった後、校長先生は式辞で、小学校生活で身に着けたものは、例えれば「樹の根っこ」として、
「木の根っこはやがて枝を伸ばし、葉を茂らせるものの、根っこは見ることができない。しかし、根がなければ大地に立つことができない大切なもの。根っこが水や養分を吸い込んで大きく気が成長するように、学んで、何事にも負けないよう成長してください」
などと、卒業生を励ましていました。



 また、PTA会長も、新しい中学校生活でも頑張るよう激励していました。私も祝辞をさせていただきました。

 別れの言葉を卒業生と在校生が交わしました。

 卒業生は、「明日の希望でいっぱい」と言いながら、入学式から修学旅行まで、学校生活の思い出をあげながら、「思い出胸に旅立ちます」として、「在校生のみんなに全てのバトンを渡し、上遠野小学校を旅立ちます」と、「白い光の中に山並みは萌えて・・」と卒業歌「旅立ちの日に」を歌い上げました。

 在校生は、「ご卒業おめでとう」と、卒業生がいろいろな場面で先頭に立って盛り立ててくれたことに感謝を述べ、「先輩の残した伝統引継ぎ、ますます明るい学校にするため、誇りと自信をもって精一杯がんばります」と在校生に花向けの言葉を贈り、「おめでとう おめでとう すばらしいひだね・・」とたぶん「大空がむかえる朝」という歌を卒業生に送りました。

 聞きながら、在校生も、卒業生も、いっしょに素敵な卒業式を作り上げてくださったことに、心から感動を覚えました。おめでとうございます。

 この式では、卒業生は中学校で着る制服に全員が身を包んで出席しました。PTA会長さんのお話を聞くと、中学校の準備の他に、卒業式用の服も購入するのでは親も大変ということから、制服にしようとなったといいます。



 昨年、小学校卒業式に袴を着用するケースがあるということから、華美な卒業式にならないように、教育委員会としても取り組まなければならないのではないかという観点から一般質問に取り上げていました、こうした観点から見た時に、制服での卒業式・・いいじゃないか、と思いながら、上遠野小学校のこの試みを受け止めていました。

 保護者の間でもおおいに議論が必要なのじゃないかな・・。

 以下は、私のつたない祝辞です。前半部分でもうやめた方が良いかなと思いながら、結局、全文を読み上げましたけど、卒業生も、特に1年生のみんなも耐えに耐え抜いて聞いてくれてありがとう。

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   祝  辞

 晴れて、卒業式を迎えたみなさん。ご卒業おめでとうございます。

 みなさんは、上遠野小学校での6年間の生活を、どのように感じていますか。楽しかったでしょうか。苦しかったでしょうか。大変だったでしょうか。

 いろんな思いをもって、この学校を巣立っていくものと思います。

 6年前の入学式では、新しい生活に、「これから何が始まるんだろうか」という、不安と期待の入り混じった神妙な面持ちで、座ると床に足が届かない椅子に座り、つま先を伸ばしたり、足をブラブラさせたり、とてもかわいらしい姿で入学式の時間を過ごしていたと思います。

 そのかわいらしい子どもたちが、わずか数カ月後の春の運動会には、取り組む競技を通じて立派な小学生に成長したことを教えてくれ、秋の学習発表会では、セリフもしっかり覚えて、また一段、大きく成長したことを教えてくれました。2年生、3年生、4年生、5年生、みなさんは、それぞれの学年に思い出を残しながら、これまで階段を一段ずつ登ってきたことと思います。

 そのみなさんが6年生になって大きな人になったと感じたことがありました。昨年4月に、八潮見城探検隊に混ぜていただいて、みなさんのやしおみ登山に参加させてもらった時のことです。みなさんは、下級生をリードし、疲れた下級生の荷物を持ってあげたりしながら、無事に、この登山をやり遂げる先頭に立ってがんばっていらっしゃいました。下級生に対する優しさと思いやり、最上級生としての頼もしさを実感した時間でした。

 こうしたみなさんの小学校でのがんばりや体験は、新しい学びの場となる中学校でも、きっとみなさんを一段と大きく成長させる糧になるものと思います。

 ところでみなさんは、スティーヴン・ウィリアム・ホーキングという名前を聞いたことがありますか。つい先日、ニュースで名前を聞いた方もいるかもしれません。

 ホーキング博士は、私たちが住む地球を含む宇宙はどんな姿をしているのか、その宇宙の未来はどうなるのかを一生懸命研究した物理学者です。21歳で難病の筋萎縮性側索硬化症という、筋肉がだんだんやせて力がなくなり、やがて息をすることも難しくなる病気と診断されましたが、76歳まで、普通に考えれば困難な状況の中で研究活動を続けました。ずいぶん前ですが、「ホーキング、宇宙を語る」という本を読んで、彼が語る未知の世界にわくわくしたことを覚えています。

 彼はこんなことを言っていました。
「私は幸運だ。なぜなら脳は筋肉で出来ていないからだ」。
 体が自由に動かないことを幸運と言えるわけがありません。けれども、脳は病気の影響を受けないので、宇宙の今と未来を考えることに不自由はない。彼にとってはここに大きな喜びがあったことを、この言葉から知ることができます。大切なのは、自分は何をやるのか、やりたいのかだ。ホーキング博士は、このことを教えてくれたのだと思います。

 中学校という新しい学びをスタートするみなさんには、博士のように、どんなことをやるのか、やりたいのか、夢と目標をもってすすんでいただきたいと思います。みなさんが、これからも大きく飛躍することを願いまして、卒業にあたってのお祝いとしたいと思います。

 結びに、保護者のみな様には、お子様の成長を見守りながら、つらい時も、喜びの時もあったと思いますが、この6年間の子どもたちの成長を喜びに、これからも子どもたちを支えていただきたいと思います。私ども議員といたしましても、行政が、みな様のサポートをできますよう努力をしたいと思います。

 また、校長先生をはじめ教職員のみな様には、成長が著しい時代の子どもたちを、支え、そして導いて、立派に小学校から送り出していただきました。ご労苦に感謝を申し上げながら、祝辞としたいと思います。

2018年3月23日          
 いわき市議会議員 伊藤浩之 


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