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遠野町の和紙も後継者不足は深刻で、製造していたのはわずか1世帯だけとなっていました。こうした中で「匠の里」事業として、製造技術を持った瀬谷さんを講師に講習会が取り組まれ、開設された「学舎」では、この時のお弟子さんたちが紙漉きをしています。
開設式の後には実演も模様されました。その時の解説によると、コウゾを原料にして、皮などをはいだ後、重曹を使って繊維質に分解。これを水に入れ、トロロアオイからとったノリを加えた溶液から、すのこを使って繊維質を均一に掬い取り、和紙を漉きます。
トロロアオイのノリは18度以上で粘り気を失うために、水温も気温も低い冬場紙漉きを行うということで、伝統的紙漉き作業の厳しさは、寒さとのたたかいにもあると言えるのでしょう。
この施設が、次の世代に伝統をつなげていく施設となるよう、活用することを今後の課題にしていかなければなりません。
祝辞は次のような内容でした。
祝辞
日本の文化と暮らしを支え、今、その丈夫さと美しさがあらためて注目されています和紙。その遠野和紙を未来に伝えていく拠点施設となります工房の開所にお慶びを申し上げますとともに、この伝統をこれまでつないでこられ、本日感謝状を贈られたみなさんに、また施設の開設に携わってきた関係者のみなさまのこれまでのご苦労に感謝を申し上げたいと思います。
私の娘も、息子もそうでしたが、小学校の卒業証書は遠野和紙を使って義務教育を終了しました。遠野に生まれた自慢の一つになると思います。
きょう、遠野和紙の工房が開かれたことは、この地域の自慢の伝統を将来につなげ、地域の宝を磨き上げていく力になるものと思います。
また遠野和紙は、遠野の宝であると同時に、いわき市でも唯一の宝であります。この宝をさらに磨き上げていく上で、関係者のみなさまの取り組みがいっそう前進されることを祈念し、また、地域の一員としてもその隆盛にともに力を尽くす希望を述べて、本日のお祝いと致します。
おめでとうございます。
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