伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

我が家のトロロアオイ収穫。あかり展特別展は閉会

2023年11月05日 | 遠野町・地域
 トロロアオイは別名が花オクラ。実に粘りがあるオクラと同じような粘りが、花弁の根本や根っこにあり、和紙を漉く際には根からとりだした粘りを水に溶かして使用する。コウゾの繊維は、通常の水に溶かすと時間を置かずに沈殿を始めるが、これではうまく紙を漉けない。水の粘りは、繊維を水中で均等に分散させておく役割を果たし、紙漉きを容易にする役割を果たすのだ。

 トロロアオイは保存会員が管理する別の畑でも育てており、先日1回目の収穫をした。我が家でトロロアオイを育てるのは今シーズンで3年目。畑で本格的に育てるのは2年目となった。

 もともとここの畑は粘土質で土が固まっている。そこを耕してトロロアオイを植えたがフワフワの柔らかい土の畑になったわけではない。トロロアオイの根は固い物にあたると、そこで二つに分かれてしまったり、ねじれてしまったりする。原野となっていた畑をおこして作付けした昨年は、根の付け根が盛大に捻れ、根が細く分けつしてしまっていた。

 今年は保存会の研修視察で、小美玉市のトロロアオイ栽培農家で栽培方法などを学んできた。適宜の脇芽摘みや花芽摘みなど早速自分の畑で実践することができ、昨年よりは太く根が育った。ただ、油断もあって根本から出た新芽が大きく育ってしまうこともあり、その点は次のシーズンから注意して対応しなければならない。

 さて昨日畑のトロロアオイを採り入れた。



 合計121株あった。
 枝根を横に伸ばしているので力まかせでは抜けてくれない。横にスコップを入れてから抜いていくので多少時間もかかった。



 そして今日、種取り用に植えていた株も抜いた。
 普通に花を咲かせて種にするので、多少の芽掻きはしたもののほぼ手を入れていない。根を太らせるために手を掛けた畑の株と違って貧弱だった。



 写真の右側が昨日の根、左側が今日の根だ。一目瞭然で違いが分かる。

 掘り出した根は水で泥を洗い流し、茎を切り落とす。



 収穫できた根は全部で144株で重量は21Kg。初めて主さを計ったのだが、昨年よりは良いできだったように思う。
 さて、トロロアオイは連作ができないという。3年から4年は作付けの間をあける必要があるという。今年は昨年植えた場所の隣に植えたが、この2年で全面を使ったことになる。
 来年はどこに植えよう。

 トロロアオイの処理を終えた後、遠野和紙あかり展特別展の受付担当で会場のいわき湯本高校遠野校舎に出かけた。
 午後から10数人のお客さんを出迎え、夕刻5時に閉会した。





 遠野校舎から沈みかける陽が見えた。



 閉会時間が来て撤収作業。美濃和紙あかり展の作品をトラックに積み込み、2週間の展示を終えた。
 荷は翌日の昼までに美濃市まで運び届けるのだという。
 お疲れ様。


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