今年の市の教養講座は『読書会』になりました。
講師は去年の古典講座と同じ先生です。
今年度は受動型から参加型へ、趣向を変えたものになりました。
短編や随筆、漢詩、古文などを皆で読み、感想や意見を自由にディスカッションしようと言うのです。
今までのように居眠りはできません
今回(6/2)の題材は、医師であり、歌人、小説家でもあった上田三四二(1923-1989)の随筆『梅は近景』です。
『梅は匂いのことを別にしても、近景がよい。』との出だしで、
昔から言われている「梅は近景 桜は遠景」を独自の視点から考察し、
『梅のよろしさはそこに尽きる。』➡(だからやっぱり梅は近景が良い)と結んでいます。
三つのグループが其々まとめた感想を発表しました。
梅と桜を比較する必要があるのか、と先ず思った、と言う人もいましたし、観梅の思い出を語る人もいました。
作者は梅が好きなのだ、それが伝わってくる文章だというのは共通して感じたことのようでした。
桜の遠景は空に漂ったように素晴らしく、梅には一輪一輪に凛とした美しさがあるのですね。
先生は、「読書は楽しむもの。作品の受け取り方は自由であっていい。」とおっしゃいます。
どの作家だったか、入試に出た自分の作品の問題を解いてみたら不正解だった、という話を思い出しました。
感想に正解はないのですよね。
今後の読書会は漢詩なども取り入れて下さるそうで楽しみにしています。