ふと気が付くと、1月が終わろうとしている。春が近づいてくるのはとても嬉しいんだけど、この寒中にどうしてもやっておきたかったことができていない。
それは、寒ダラ汁を食すこと。山形では、ドンガラ汁とも呼ばれている郷土料理の一つだ。この時期の寒ダラは、産卵期を前に卵やキクワタが(多分肝臓も)育っていて非常に美味しい。これを、一度は食べないと心が落ち着かない。
ただ、ネックになっていたのが、以前も紹介した去年の寒ダラの残り。これを片付けないうちは、なんとも申し訳なくて、新しい寒ダラを買ってくる気になれずにいたのだ。
で、昨日、ついに最後のタラコの調理が完了したんですよ。
最後の一袋を
炒り煮にして
めでたく完売!
これは、お弁当その他に使わせてもらうことになります。
さあ、これで寒ダラが買えるぞ!その日の午後、早速、寒ダラを買ってきました。
ジャーン!
もう、今夜の料理は決定なのです。それでは始めましょう。
下ごしらえ・調理の部
ダジャレのつもりはないんだけど、寒ダラ汁のキモは肝(キモ)なんです。これが、旨みになって汁のグレードをぐっと高めてくれます。
・肝をいくつかに切り分けて、1リットルほどのお湯で茹でます
・大根1/2本も薄めの半月切りにして一緒に茹でます
・この間に材料を切り分けたり調味料を計り取ったりしておきました
※調味料は味噌大匙4ほどがベースで酒と顆粒出汁も加えました
・大根が透明になり浮いてきたらキクワタとタラコも入れて
・豆腐も入れて
・調味料も加えます
※タラの身は、この後にしました。煮過ぎると崩れてきますから
※熱々を戴きたいので、電磁調理器に移して、盛り付けながら食べたいと思います
・ネギを入れたら盛り付けて、フノリを散らしました
※当地では、岩のりを散らすというのが主流なんだけど、フノリでも遜色ないと思います。
食べてみると、旨いんだなあこれが。たとえる言葉が見つからないんだけど、とにかく海の香りが口の中に広がります。そしてあったまる。家族も喜んで食べています。
旨い!
『千と千尋の神隠し』に出てくるくされ神様の心境ですよ。
「よきかな~!はっはっはっは・・・」
と飛んでいきたくなるような気分。
寒中のドンガラ汁。本望です。
やっと願いが叶ってよかった!
これで、春を迎える準備がまた一つ進んだぜ。