「Y川、行ってみないか。」
「ワラビ採り、そろそろかな。」
「うん。3日前に入ったときは、まだまだ早かったんだけど、日当たりのよいところには出てると思うんだ。」
「OK。行ってみっぺ。」
A氏は、マタギ達がS川を歩いていたとき、Y川の偵察に来ていたようだった。去年の記録を紐解いてみると、確かに、もう、この時期には、大量のワラビに酔いしれていたようだ。今年も、大雪だったとは言え、高温の日も増えてきたので、そろそろ収穫出来るかもしれない。例によって、日の出時刻に活動を開始出来るように集合・出発した。
ただですねえ、一つ不安があるんですよ。
それは、採り場へのアプローチ。
この採り場、超高品質のワラビが採れるんだけど、車止めから急斜面を下っていった先に広がっているんです。つまり、ここで大量に採れると、帰りが『舌切り婆さん』状態になってしまうんです。重たい葛籠を背負って、ひいこら言いながら斜面を登る姿が、出発する前から想像出来てしまうんだよなあ。
そうは言っても、これから始まるタケノコやマイタケの難行苦行を考えれば、これは、練習みたいなもの。気合いを入れて行きましょう!
記憶通りの急斜面をズンズン下っていくと、真南を向いた広場に辿り着いた。
おおっ、出てる出てる!
丁度、採り頃のやつが沢山出てます
誰かが入って採った跡もあるんだけど、それは仕方がない。全体的には、出始めという感じです。ただ、最盛期には、藪も相当発達するだろうから、今日入ったのが正解だと思う。
ここで、それなりにたっぷりと収穫したあとで、例年、最も高品質のワラビが採れる広場に向かう。
雪が残っている場所も少なからずあり、出ている山菜も、
ウドや
クワダイ
赤コゴミに
カタクリも咲き始め
「やっぱり、今年は遅れ気味だな。」
「うん。あと、1週間はかかりそうだ。」
「ま、仕方ないね。」
この山の状況は、よく分かった。うまく日程が組めれば、また訪れよう。
雪が消えたばかり、カタクリの咲く斜面を登る
この斜面登りで、運動不足を実感した。足が重たいのだ。半月後の本番までに、少しは身体を鍛えておこう。
朝日連峰のまだら模様もだいぶ進んできた
日の当たり始めた山々を仰ぎ、山の神様に感謝を告げて車に戻った。
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