先月、テレビで出口治明氏がこの本を推薦していたので、ネットですぐに買おうと思ったが、売ってないため待っていて、手に入るようになったので購入して読んだ。
この本の著者であるちきりんさんはこの本の紹介によると、
「関西出身。バブル期に証券会社に就職。その後、米国での大学院留学を経て外資系企業に転職。2010年末に退職し、現在は執筆、対談、旅行など、「楽しいことだけして暮らす」を実践中。
2005年に書き始めたブログ「Chikirinの日記」は、月間200万PVを達成するなど、日本で有数の人気ブログに成長。著書に『ゆるく考えよう』『自分のアタマで考えよう』『世界を歩いて考えよう』『未来の働き方を考えよう』など。」となっている。
この紹介文だけで、何となく自由な人で、少し異色の方と推察できる。
でも、この本を読み、少しそのブログ(このブログは本当に素晴らしいと思う)を拝見しただけだが、社会を違った角度から見た「ためになる言葉」が多い。
この本では300の言葉が紹介されているが、私が付箋をつけただけでも40くらいあった。
その中で特に私がご紹介したいのは、次の2つである。
1 「古い民家を改装して都会の若い人が移り住むとか、さびれた商店街や島がいろんな工夫で再生するのは素晴らしいと思うけど、そんな局所的な成功例で、「日本のすべての自治体が存続できる」と考えるのは幻想。」(p100)
この言葉は、日本が今やろうとしていることの本質をあぶりだしている気がする。
本当に大事なことは何なのか?
本当にそんなことを皆が望んでいるのか?
本当にそれをやっていまくいくのか?
という検証なしに、無駄に税金を投入していることがいかに多いかを検討する必要がある。
2 「市場で評価され、誰かがあなたの作り出したものに対して、自分の財布から、必死で働いた貴重なお金を支払ってくれるということの意義を、みんなが実感すれば、組織も国も立ち直れる。「価値を出せばお金につながる」というサイクルをみんなが実感することが大事なんだよ。」(p214)
この言葉は、市場経済という中で価値を得ることの大切さ。創造することの大切さ。お金の重要性。 ということを再認識させてくれる。
だから、日本として、一個人としてどうすればいいのか!?
ちきりんさんは、「楽しいことだけして暮らす」主義のようだが、現実はそう簡単にはいかない。
もちろん、ちきりんさんは苦労してそこまでたどりついたということだろうけど。
だから、「自分にできることはとことんやる」(楽しんでやる)
そして、価値ある基準にまでたどりつくしかないのではなかろうか?!