先日、マイ蔵書で眠っていた本をたまたま見つけ、病院の待ち時間に読んだ。(PHP文庫、税別495円→260円で購入)
もう、22年も前に書かれた本であるが、非常に濃い内容だったので、紹介させていただくことにする。
書かれているテーマは、まさに「やりたいこと」がわからないと思っている人への処方箋。
この本に書いてあるように、昔は職業選択の自由はなかった。家業を継ぐのがあたりまえだったから。
しかし、戦後そのようなことはなくなり、自分で職業を選択できる時代になった。
だから、幸せなのだが、自分で選択できるようになったが、「やりたいこと」がなかなか見つからない。
と悩んでいる人は多いはず。
処方箋を一言で書くと、「今、与えられたことを一生懸命にするということ」
そうすれば、その過程で「本当にしたいものは何かが見えてくる」というような内容だ。
具体的にはこの本を読んでいただくしかないが、著者は哲学者でカントの哲学を与えられてやる中で、ヘーゲル哲学にたどりついたようである。
さて、私は大学で法学部に進んだが、理由は高校で何をしたいか決められなくて、大学で決めようと思ってフレキシブルな学部を選んだ。
大学に入り、公務員を目指したが、そこに当時「地方の時代」という言葉が流行して地方公務員になることになった。
自分で決めたといえば決めたのだが、流された決め方だった気がする。
でも、それで間違っていたかというとそうは思わない。
問題は、その職業を一生懸命するかどうかだ。
一生懸命するに値しないと思えば、早めに切り替えるのも一法だろうと思う。