昨夜、NHKテレビでマイケル・サンデルの「究極の選択」という番組をしていた。
その中で、日本のゲストや日中米のハイレベルの学生とマイケル・サンデル氏が討論するのだが、現在の市場経済の中で「お金で買えないもの」が何であるかを考えさせられる内容だったので、少し紹介しておく。(解釈が間違っていたらごめんなさい)
マイケル氏の例1で「大雪になったときに雪かきのスコップの値段を上げるはフェアーか、アンフェアーか?」という問があり、ゲストはアンフェアーと答えていたが、私はフェアーだと思った。なぜなら、それこそが需要と供給の市場主義だと思えるからだ。
続いて、それでは、「地震が起こったときに、金持ちだけが、食事にありつけてよいものか?」という疑問があった。「雪かきのスコップ」は金持ちしか買えなくても良いとしても、「食事」は公平に分配すべきと誰もが考えるだろう。
話は「妊娠できない人が他人に代理母になってもらうことは是か非か」「戦争で徴兵に行かなければならないときに、金持ちが免れることは是か非か」など、道徳的なことにからんで、複雑な問題だった。(インドでは7000ドル(10年分の所得)で子供を出産する代理母ビジネスまであるらしい。)
お金でほとんどのことが解決する時代。金で買えないものは「愛」「友情」などと言えるかどうか。青くさーと笑われる時代。
それでも、自分の魂だけは売り渡したくないと考えるのは私だけだろうか。