もう一つ引っかかってる人達がいます。それはヒヌケ団。とくにリーダーのリッチー。あえてそういう描写にしてるのでしょうが、口先ばかりで実力の伴わない人です。グラップラーに対抗するのも町単位でしか考えておらず、エルニニョから追い出す以上の予定はありませんでした。途中経過も武器調達から作戦決起まで、何から何まで外部の助力頼みの弱小チームです。
軍資金調達、武器用意、敵内部情報、どれもケンちゃんがお使いで取ってきました。作戦立案もできず仲間に半分近く逃げられて、最終決戦の段取りを決めたのはとうに現役引退していたギンバ爺さん。切り込み隊長もギンバ爺さん。実行部隊はケンちゃんで、後詰めは兄貴。リッチーはちっとも働いていませんが、勝利後には新たなエルニニョのリーダーとして女侍らして御機嫌です。傍から見ていてあまり格好良くはありません。
ただしこれは制作側もカリスマ溢れるリーダーキャラを避けて描いたようにも見えます。このゲームでの悪役はグラップラー軍団、それに対抗するのは主人公の役割なので、そこに強力なNPCが割り込む隙は無く、割り込んでもいけません。そういうのはウザNPCとして嫌われます。小さな町で起きたへっぽこ反乱エピソードに終始する、相応のへっぽこリーダーでいいのですが、良くないのはこいつがケンちゃんに報酬を支払わないことだよ。グラップラーの居ない町だけでは不満です。ケンちゃんの目指すのは、グラップラーが一人残らず息も吸えないクリーンな世界です。住処奥まで乗り込んで根こそぎ退治するために戦ってます。仲間を付けるのにヒヌケ団の世話になりました、軍資金も多少ちょろまかしました。でも危険な最前線を走って戦ったのは実働部隊のケンちゃんです。むしろ1周目の弱い時期のレナちゃんが頑張ってました。それをさーヒヌケセブンだと。七番目だと。もはや順位でも金額の問題でもないです。
おまえらの下に組み込むな。
このゲームの自由度の高さは、イベントのタイミングも自由に出来てしまうので、エルニニョ奪還戦の適正時期がわかりません。ひょっとしてスカンクス討伐前に済ますものなのでしょうか。いつも四天王討伐後に思い出してから進めてるものだからさ、手加減できなくてごめんねー。
エルニニョ関連に限らず、今作では従来イベントに描写が足されて解釈幅が広がりました。先に気に入らないキャラについて書いたので、次にお気に入りNPC達の話でも。
バイアス・ブラドが増えた説。武器の性能以外は全体的に説明不足なゲームなので、劇中描写を関連付けてこじ付けた考えですが、バイアス・ブラドと呼べる対象が何体か出てきます。
・ラスボスのブラド。バイアスシティ最深部の電源で動きます。
・フメツゲートのブラド。理知的なのと凶暴なのの2人。同時に2つは出てこれないらしい。
・ブルームーンハウスのブラド。幽霊になっても女性といちゃついてます。
元バイアス・ブラドだった者が4パターンに分かれ、それぞれ別個に出現します。共通するのは永続への執念。死んでもなお消えたくないから、こうして人外の姿になっていつまでも居残ってるのでしょう。これらが元ブラドの外側だと思います。では中身の精神はどこ行ったかというと、哲学の池でゼンをやっているのが、そうではないかと独自解釈しています。
機械仕掛けのブラドは、あくまでコンピュータ上で再現したブラドのコピーだと、本編内説明にあります。だからラスボス達は生前のまま、死にたくない意識の塊になっています。とうにブラド本人は死亡して、この世に居ないと言いたいところですが、生への執着や、幽霊目撃経験から見て、死後のメンタル部分が断片的に残ってるようです。それで死後も意識が残ったは良いものの、すごい暇になっちゃって、名前も忘れるほど哲学に耽るだけになったのがゼンではなかろうかと思います。肉体の有無にかかわらず、意識の存在と存続が主題になってるブラドとゼンは似てる気がします。
そんな面倒くさい哲学の池にメイドロボが1体居て、怪我を負ったイズーが流れ着いたというのが、特に意味が無いけど好きな場面です。基本的に治安の悪い世界ですが、メタルマックス世界では人とロボとその他変なモノが、共存してる場面がちらほらあります。
特にロボ達は真面目に頑張っていて、バトー博士のとこのサーズデー、ヘルメツ島のロボ達はよく働いています。マリリンはまだ発達途上のAIですが、踊り子で働いてたり、愛について勉強したり、とても真面目です。これは4でサーシャに発展しました。姿形に賛否両論あるけど、SFC時代のマリリンから20年後に愛と変型と戦闘能力を備えて、仲間として戦ってくれたのは進化だと思います。コピードール・オプティの描写はイベント1つしかありませんが、これも4で愛情の暴走したロボットの話へ膨らみました。
こうした「作り物の女」との愛情話は最初の1作目から既にあって、初代メタルマックスには電波塔内にマネキンのマリリンを愛した男が出てきます。2でNPC、サーガで仲間になって、4では敵にも味方にも人を愛するロボットが出てきました。新作ごとに前作のネタを拾うのが上手いと思います。
他に個人的に好きな登場人物はヨギリとスミスです。どちらも誰?て感じですけど。
ヨギリはヒヌケ団にケンちゃんをスカウトした人です。近視眼的で足元が見えてないメンバー内で、唯一ケンちゃんレナちゃんの働きを理解してる人で、ありがとうよと労ってくれます。他が話通じないので相対的にまともに見えるだけかもしれませんが。
スミスは2回依頼をしてくる仲介屋みたいな人。1回目はピチピチ兄弟にけしかけられて、こいつもグルかと思ったのですが、2回目の依頼は至極真当な人間ビレッジへの荷物輸送の話。このスミスは依頼2回とも他者の用立て仕事です。1回目はピチピチからの仕事でハンターを連れてくること、きちんと現場まで自分も同行します。2回目は品物を用意して遠くの店への卸す仕事、最初の町から終盤の町まで、ほぼ全マップ一周近い移動距離があります。そりゃ運び役も選ぶわな。要は誰かの都合と優秀な実行者を引き合わせる仲介業者なのです。この世界の実行力=殺傷力ですから、それと直接交渉するリスクは推して知るべし。多少の胡散臭さもありますがきちんと面通しして確認するあたり、仕事に誠実な部分が伺えます。危険を感じたらシラ切って逃げるのも重要でしょう。こういう人も世の中必要だと思います。おかげでタイガーグローブもホッパーブーツも買えました。
ホークマスク、タイガーグローブ、ホッパーブーツの組み合わせの元ネタはタカ・トラ・バッタの仮面ライダーオーズでしょうか。購買層の世代的に、鉄人タイガーセブンのファイトグローブと、初代仮面ライダーで、ホークマスクは思い浮かびません。変身忍者?
ケンちゃんの働きで世界は穏やかになりました。
無法者達は叩きのめしてやりました。圧政に苦しむ町は開放しました。モンスター駆除で危険も減りました。物資を運んで家屋も建ち店の品揃えも増えました。個人の依頼もこなして小さな問題でも解決を尽くしました。積める善行は積みました。8周分積んだので視点が高く、先の破滅を避けるために、あえて見過ごす場合もあります。
イスラポルトでセシルを無視するのは思いやりです。こんな男と関わって早死にしなくてもいいのです。
奇怪ヶ島でジャックを無視するのも思いやりです。過去を悔いながら目先の人々を助け続ける邪魔はしません。
賽銭箱破壊だって思いやりです。対空戦車に恋愛祈願するのが間違ってるのです。
あと見逃してやったのだから、ペドロは早く職員住宅から去れ。
軍資金調達、武器用意、敵内部情報、どれもケンちゃんがお使いで取ってきました。作戦立案もできず仲間に半分近く逃げられて、最終決戦の段取りを決めたのはとうに現役引退していたギンバ爺さん。切り込み隊長もギンバ爺さん。実行部隊はケンちゃんで、後詰めは兄貴。リッチーはちっとも働いていませんが、勝利後には新たなエルニニョのリーダーとして女侍らして御機嫌です。傍から見ていてあまり格好良くはありません。
ただしこれは制作側もカリスマ溢れるリーダーキャラを避けて描いたようにも見えます。このゲームでの悪役はグラップラー軍団、それに対抗するのは主人公の役割なので、そこに強力なNPCが割り込む隙は無く、割り込んでもいけません。そういうのはウザNPCとして嫌われます。小さな町で起きたへっぽこ反乱エピソードに終始する、相応のへっぽこリーダーでいいのですが、良くないのはこいつがケンちゃんに報酬を支払わないことだよ。グラップラーの居ない町だけでは不満です。ケンちゃんの目指すのは、グラップラーが一人残らず息も吸えないクリーンな世界です。住処奥まで乗り込んで根こそぎ退治するために戦ってます。仲間を付けるのにヒヌケ団の世話になりました、軍資金も多少ちょろまかしました。でも危険な最前線を走って戦ったのは実働部隊のケンちゃんです。むしろ1周目の弱い時期のレナちゃんが頑張ってました。それをさーヒヌケセブンだと。七番目だと。もはや順位でも金額の問題でもないです。
おまえらの下に組み込むな。
このゲームの自由度の高さは、イベントのタイミングも自由に出来てしまうので、エルニニョ奪還戦の適正時期がわかりません。ひょっとしてスカンクス討伐前に済ますものなのでしょうか。いつも四天王討伐後に思い出してから進めてるものだからさ、手加減できなくてごめんねー。
エルニニョ関連に限らず、今作では従来イベントに描写が足されて解釈幅が広がりました。先に気に入らないキャラについて書いたので、次にお気に入りNPC達の話でも。
バイアス・ブラドが増えた説。武器の性能以外は全体的に説明不足なゲームなので、劇中描写を関連付けてこじ付けた考えですが、バイアス・ブラドと呼べる対象が何体か出てきます。
・ラスボスのブラド。バイアスシティ最深部の電源で動きます。
・フメツゲートのブラド。理知的なのと凶暴なのの2人。同時に2つは出てこれないらしい。
・ブルームーンハウスのブラド。幽霊になっても女性といちゃついてます。
元バイアス・ブラドだった者が4パターンに分かれ、それぞれ別個に出現します。共通するのは永続への執念。死んでもなお消えたくないから、こうして人外の姿になっていつまでも居残ってるのでしょう。これらが元ブラドの外側だと思います。では中身の精神はどこ行ったかというと、哲学の池でゼンをやっているのが、そうではないかと独自解釈しています。
機械仕掛けのブラドは、あくまでコンピュータ上で再現したブラドのコピーだと、本編内説明にあります。だからラスボス達は生前のまま、死にたくない意識の塊になっています。とうにブラド本人は死亡して、この世に居ないと言いたいところですが、生への執着や、幽霊目撃経験から見て、死後のメンタル部分が断片的に残ってるようです。それで死後も意識が残ったは良いものの、すごい暇になっちゃって、名前も忘れるほど哲学に耽るだけになったのがゼンではなかろうかと思います。肉体の有無にかかわらず、意識の存在と存続が主題になってるブラドとゼンは似てる気がします。
そんな面倒くさい哲学の池にメイドロボが1体居て、怪我を負ったイズーが流れ着いたというのが、特に意味が無いけど好きな場面です。基本的に治安の悪い世界ですが、メタルマックス世界では人とロボとその他変なモノが、共存してる場面がちらほらあります。
特にロボ達は真面目に頑張っていて、バトー博士のとこのサーズデー、ヘルメツ島のロボ達はよく働いています。マリリンはまだ発達途上のAIですが、踊り子で働いてたり、愛について勉強したり、とても真面目です。これは4でサーシャに発展しました。姿形に賛否両論あるけど、SFC時代のマリリンから20年後に愛と変型と戦闘能力を備えて、仲間として戦ってくれたのは進化だと思います。コピードール・オプティの描写はイベント1つしかありませんが、これも4で愛情の暴走したロボットの話へ膨らみました。
こうした「作り物の女」との愛情話は最初の1作目から既にあって、初代メタルマックスには電波塔内にマネキンのマリリンを愛した男が出てきます。2でNPC、サーガで仲間になって、4では敵にも味方にも人を愛するロボットが出てきました。新作ごとに前作のネタを拾うのが上手いと思います。
他に個人的に好きな登場人物はヨギリとスミスです。どちらも誰?て感じですけど。
ヨギリはヒヌケ団にケンちゃんをスカウトした人です。近視眼的で足元が見えてないメンバー内で、唯一ケンちゃんレナちゃんの働きを理解してる人で、ありがとうよと労ってくれます。他が話通じないので相対的にまともに見えるだけかもしれませんが。
スミスは2回依頼をしてくる仲介屋みたいな人。1回目はピチピチ兄弟にけしかけられて、こいつもグルかと思ったのですが、2回目の依頼は至極真当な人間ビレッジへの荷物輸送の話。このスミスは依頼2回とも他者の用立て仕事です。1回目はピチピチからの仕事でハンターを連れてくること、きちんと現場まで自分も同行します。2回目は品物を用意して遠くの店への卸す仕事、最初の町から終盤の町まで、ほぼ全マップ一周近い移動距離があります。そりゃ運び役も選ぶわな。要は誰かの都合と優秀な実行者を引き合わせる仲介業者なのです。この世界の実行力=殺傷力ですから、それと直接交渉するリスクは推して知るべし。多少の胡散臭さもありますがきちんと面通しして確認するあたり、仕事に誠実な部分が伺えます。危険を感じたらシラ切って逃げるのも重要でしょう。こういう人も世の中必要だと思います。おかげでタイガーグローブもホッパーブーツも買えました。
ホークマスク、タイガーグローブ、ホッパーブーツの組み合わせの元ネタはタカ・トラ・バッタの仮面ライダーオーズでしょうか。購買層の世代的に、鉄人タイガーセブンのファイトグローブと、初代仮面ライダーで、ホークマスクは思い浮かびません。変身忍者?
ケンちゃんの働きで世界は穏やかになりました。
無法者達は叩きのめしてやりました。圧政に苦しむ町は開放しました。モンスター駆除で危険も減りました。物資を運んで家屋も建ち店の品揃えも増えました。個人の依頼もこなして小さな問題でも解決を尽くしました。積める善行は積みました。8周分積んだので視点が高く、先の破滅を避けるために、あえて見過ごす場合もあります。
イスラポルトでセシルを無視するのは思いやりです。こんな男と関わって早死にしなくてもいいのです。
奇怪ヶ島でジャックを無視するのも思いやりです。過去を悔いながら目先の人々を助け続ける邪魔はしません。
賽銭箱破壊だって思いやりです。対空戦車に恋愛祈願するのが間違ってるのです。
あと見逃してやったのだから、ペドロは早く職員住宅から去れ。