紀伊大島は須江でダイビングをして撮ってきた水中写真、今日はちょっと変な感じのスズメダイです。画面左端の背鰭の後端が切り取られたようになくなってしまっています。
鰭の切れ目や鱗のパターンを拡大した結果から、成長速度が一段落して以降、そんなに遠くない過去にイカか何かにかぶりつかれたのではないかと予測します。
僕の予想が当たっているかどうかは置いておいて、とにかく体に表れた印の通り背中の肉を食いちぎられてやっと逃れることができるようなとんでもない修羅場をこのスズメダイはくぐり抜けた経験をもっているわけです。
幸いにも僕はこれまでに体の一部を失うぐらいの死ぬような目にあったことはないですし、この先もそんな思いをするのは死ぬ直前でもイヤだと考えています。
そういう弱肉強食な自然界でもって”生残る”ことを目的に毎日精一杯生きぬいている小さな小さなスズメダイの必死さについて僕は足元にも及ばない、などと考えてしまいます。