鴨長明方丈記之抄 元暦の大地震3 驚く程の地震
に驚くほどの地震二三十度ふらぬ 日はなし。十日廿日過にしかば、やう/\間どを になりて或は四五度二三度、もしは一日 まぜ、二三日に一度など、大かた其名残 三月ばかりや侍...
和漢朗詠集 春9 含春歌下厚見王 元禄五年本
白 朝踏落花相伴出暮随飛鳥一時〔歸〕 後江相公 春花面〃闌入酣暢之筵晩鴬 ...
読癖入伊勢物語 五十六~六十二段 蔵書
六十段 昔の人 五十六むかし男ふして思ひおきて思ひおもひあまりて わが袖は草の庵にあらねども暮れば露のやどりなりけり 五十七昔男人しれぬ物おもひけ...
鴨長明方丈記之抄 元暦の大地震4 心の濁りも薄らぐかと
こゝろのにごりもうすらぐかとみし程 に、月日かさなり年越しかば、後は言の 葉にかけていひ出る人だになし。すべて 世の有にくき事、我身と栖との、はか なくあだなる様、かく...
歌論 無名抄 式部赤染勝劣事
式部赤染勝劣事 或人云俊頼の髄脳に定頼中納言公任大納言に しきぶあかぞめとがをとりまさりをとはる。大納言 いはく式部はこやとも人をいふべきにとよめる物なり。 ひとつ口にいふべから...
読癖入伊勢物語 六十三〜六十四
六十三段 九十九髪 といふをいとはづかしと思ひて、いらへもせでゐたるを、などいらへも せぬといへば、泪のこぼるゝに目も見えず、ものもいわれずといふ これやこのわれにあふみ...
鴨長明方丈記之抄 世の有にくき事1 立居につけて
らず。立居につけて恐れおのゝく、た とへば雀の鷹の巣に近づけるがご とし。もしまづしくして冨る家の隣にを るものは、朝夕すぼき姿を恥てへつ らひつゝ、出入妻子僮僕のうら...
読癖入伊勢物語 六十五〜六十七
六十五段 恋せじの禊 六十五昔おほやけおぼしてつかふ給ふ女の、色ゆるされたる有けり。おほ みやすん所とて、いますかりけるいとこなりけり。殿上にさぶらひける在 原なりけ...
鴨長明方丈記之抄 世の有にくき事2 勢ひ有者は
がたし。いきおひ有者は貪欲ふかく、ひ とり身なるものは人にかるしめらる。寶 あればおそれおほく、貧しければ歎切 也。人をたのめば身他のやつことなり、人 をはごくめば、心...
読癖入伊勢物語 六十八〜六十九段(2頁欠丁)
六十九段 狩の使 らぎばかりにいきけり。かうちの国いこま山をみれば、くもりみはれ み立ゐる雲やまず。朝よりくもりて、昼はれたり。雪いとしろう 木のすへにふりたり。それ...