基本誤解していると考えられるのは
国連環境総会で、プラスチックによる環境汚染を防ぐため、法的拘束力のある国際条約をことし中にとりまとめることを決議
です。
ことし中の意味や現実的なラインが見えてきません。
プラスチックの廃棄等を無くせると言う理想が先んじて実際に出来るのかとそれの方が温暖化すると言う現実は無視しているのでしょうね。
ゴミ扱いのプラスチック容器などを回収までは同じとしてそこから再生するエネルギーやそこで働く労力・人件費等、またその施設等は省いて考えているのが見え見えです。
原油価格が高くて、例えば古紙の回収のように相場になる概念が有れば現実どうなのか判定するのにもそれを踏まえる筈です。
原油価格の高騰でもない時にそれを言えば
プラスチックの原料となる石油を産出する産油国は規制することに反対しています。
となるのは必然です。
それに加えて下記なのかと想像されます。
「総論賛成・各論反対」とは、大きな方針には賛成を取り付けることができても、方針が具体的な個別の議論に落とされると、反対意見が噴出するような状況を言います。
つまり、国連環境総会だとやらなくてはならないと言う使命感が出ますが、いざ政府間交渉委員会になると異論が噴出します。
温暖化対策会議で揉めた後に更にプラスチックの再生化の話をするならまた揉めるだけでは?
発癌性を気にしてプラスチックが環境を汚染していると騒ぐにしてもそのコストを誰が払うのかを真剣に考えないとおそらくこの先捗りません。
二酸化炭素排出量制限のように掛け声倒れになります。
簡単に言うとメーカー、消費者、行政の全てに当分の負担になるような考えでないと無理なのでしょう。
メーカーは減らす努力や再資源化、それに代替素材なのかと推察されます。
ただ、容器を紙にすれば確実に燃やされそうです。
または紙リサイクルに出されて問題も増えそうな予感がします。
つまり、問題の複雑さの割に対策会議が雑なのかと思います。
専門家の話にしても本来なら解決策を説明しに来ないといけないのに
「プラスチックは安価で、加工しやすい、輸送も楽で清潔で、すばらしい材質であるだけに、これを減らすというのは私たちの生活スタイルや産業構造も変えることになる。数値目標を出すことによって、それを達成するために社会の変革や産業構造の転換するという流れになることが理想だ。新しい挑戦に向かってほしいと思う」
こんな事言われても価値ないのに気がつかない報道のレベルの低さが問題なのです。
発想が現実側から追うなら、プラスチックリサイクル工場の現状とか、地方行政がどうしてプラスチックを燃料にして再生化していないなかなど取材すれば現実の問題点が明確になります。
そして必要な対策を行う為の政治的な交渉になるのかと思われます。
基本的な概念の違いが有るのかと思うようになりました。
日本のプラスチックのリサイクルは再生率は低く、サーマルリサイクルつまり燃料にされるのが多く、結果としてかなり完璧な値86%になっています。
サーマルリサイクルから再生化にするのは困難と言うよりもコストの問題なのです。
それに二酸化炭素排出量を減少されるのにもサーマルリサイクルを減らさないといけません。
だから、問題が複雑なのです。
それに私にはとある理由で耳にタコなのですが通称コンビニ袋の有料化ですら文句ですよね。
某議員への悪口の一つで環境大臣時代にそれしかさせて貰えなかったと言うネットのよく見かける話です。
それなのに容器も減らせ、スプーンやストローだけでもかなり大変なのに。
それにその時もプラスチックの業界は追い込まれていたようでした。
このまま、理想論で突き進めば、そのうち環境優先で人が暮らせないような状況になります。
EVや太陽光パネルの問題でもかなり矛盾だらけの状況ですから。
グローバルスタンダードの問題をまともに取り合うと破綻します。
理想と言うか、問題の根底にゲルマン民族大移動みたいな事があるのかと思うからです。
それが大航海時代の領土を拡大、奴隷などの問題になりました。
結果としてヨーロッパやアメリカは反対に移民が行きたがる地域になったようです。
この辺りの過去の出来事を反省しないと言うかそのまま押し倒すから理想と現実の狭間で矛盾してしまいます。
理想が現実に出来ない理由をどう扱うのかあまり短絡的に考えないで順を追っていけば無理をせずにできる事からなのにそれも分からないような人が決定権を握っているのもまた矛盾です。