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rftgyふじこlp:今は反芻している…JP1NOM

のんべんだらりと生きてしまいましたよ。

トランザルプの3年

2006年12月19日 20時42分52秒 | トランザルプ
拙者の下にトランザルプがやってきて3年になる。

この間3万5000Km走って、このバイクの素晴らしさを味わった。この3年間のインプレッションを書いてみようと思う。




まずなんといっても「ケツが痛くならない」シート。ライディングポジションも素晴らしい。一気に1000Km走っても余裕だ。XL250RやXLX250R、MTX50Rでは味わえない、ラグジュアリーな乗り心地だ。

発進に気を遣わずに済む、低速からがつんと出るトルクも素晴らしい。ソロでもタンデムでもエンストとは無縁だ。一方グロス37PSのパワーはソロで高速を走るには十分だが、タンデムでは少々物足りないかもしれない。日常では20PS程度しかパワーを使っていないので、高速主体に使うのでなければなんの問題もない。低速からトルクが強いので、街乗りでも車重を感じさせない。

効きが悪いといわれるブレーキだが、オフ車にしか乗った事がない拙者はそれほど悪いとは思っていない。もとからレプリカ小僧の様に走るバイクではないし、車間距離と周囲への目配りで十分対処できる。

よく暗いといわれるヘッドライトは、事故の後遺症で目の感度が落ちている拙者には確かに明るくないと感じられた。これはマルチリフレクターヘッドライト+高効率バルブ+ヘッドライトリレーの三点セットでかなり改善される。マルチリフレクターライトはビームが切れすぎるのだが、気に入らなければフォグランプの追加で照射範囲を稼げばいいだろう。発電量は300Wあるので余裕だ。

ウィークポイントとして車重と足つき性が挙げられるが、これはひとえに「慣れ」の問題。慣れるまではフロントフォークの突き出し、リアサスを柔らかくして足つきを良くし、車重を覚える事だ。取り回しはそれほど辛いとは思わなかった。さすがにMTX50Rの様に簡単にアクセルターンができるほど容易いものではない。パワーがあり、かつ車重もあるのでタイヤのグリップは良く、簡単にホイールスピンはしない。押して歩くのが辛そうだが、動き出せば慣性力が働くのでそれほどでもない。ただし、リアキャリア付近にハンドルグリップがないので、セローのグリップなどを取り付けておくと格段に取り回しが楽になる。

燃費は18~22Km/L程度。ツーリングに出ればさらに延びるだろう。期待したほどではなかったが、タンクが大きいから上手に走れば街乗りでも300Km走れるだろう。

ハードでなければ未舗装林道もそつなくこなす。峠道も決して早くはないが楽しめる。カタログに書かれているようにオールラウンドツアラーである事は間違いない。何より移動という行為が楽しいのだ。時間の許す限り乗り続けていたくなる。いや、乗り続けるために時間を忘れるのだ。セイレーンに誘われる航海士の様に我を忘れる、魔力を秘めている。

ETCを装着しようとして引っ掛かるのが、収納スペースが無い事だ。650の様にシート下のスペースなど無いので、取り付けにとまどう。頑丈なリアキャリアにトランクを付ける事がデフォルトといっても良いトランザルプなので、トランクに収納する事になるだろう。ワイヤリングが大変だ。

アフリカツインまでのつなぎだったはずのトランザルプだが、乗るほどに良さが伝わってくる。アフリカはさらに素晴らしいものなのだろうが、これ一台で十分満足できる。カタログのコピー「ジャパン・ツーリング」はダテじゃない。

10万Kmは走れるエンジン。今5万Kmを超えているのであと数年は走れるだろう。これからも楽しませてくれるに違いないトランザルプ。大切に乗っていきたい。