DARPA主催の無人ロボット自動車レースというと、砂漠で行われた初期のレースを思い出す。このときは完走がいなかったと思う。それがほんの数年でカリフォルニア州の道交法を遵守した走りが可能になるほど進化した。
Robot Watchのページにある動画を見れば、これが本当に自律走行するロボットなのか?と驚いてしまう。しかも模擬市街地を複数のロボットを含む車両と共に走っているのだ。ちゃんと~いかない物もあるようだが~交差点で一時停止し、他の車両と協調しながら。
いくらASIMOが優れていても、交差点で信号待ちしたり、一時停止はできないだろう。もっともASIMOは人間が活動する空間での作業を念頭に置いているので、目指す方向性が異なるのだが…
わずか数年で市街地を走れるようになったのは、研究結果をオープンにしている事、センサーを商品化した事、プロセッサが進化した事などいろいろと理由があるようだが、とにかく勢いがあるという事だ。
でも処理はかなり煩雑らしく、マルチコアプロセッサ搭載のノートパソコンを10台ほど搭載しているという。
ロボット開発の動機が日本とは大きく異なっていることはおもしろい。DARPA主導という事からも明らかだが、兵士一人を育てるコストが高騰しているので、無人車両を作るというのだ。こういう発想は第二次大戦あたりでも明確だった。日本は軽量化と~物資不足~で飛行機は装甲板をほとんどつけていなかったが、アメリカは乗員保護に重きを置いた。その結果「落ちにくい」戦闘機が開発された訳だ。
開発者側は自律走行の技術開発ができればよし、賞金がもらえればなおよし、DARPAに取り上げられれば一層よし、という所か。
ASIMOが日曜の渋谷を自律歩行できるようになれば、DARPAに勝ったと言えるかな??
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