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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

秋の感触

2017-08-29 08:31:24 | 日記
 季節の移り変わりの中で、夏から秋にかけての変化ほど深く胸に迫るものはない。これから先、空の色や雲の流れ、蝉の声から虫の声への変化、夕日が染める街の景色が夜の街の色に変わって行く様などがふっと秋の実感を運んで来る。大勢でわいわい騒いでいれば良かった春夏とは違い、夜になれば誰かと2人で静かに流れる時間を感じたくなって来る。
 
 が、そんな思いも湧いて来ないほどに、誰かと一緒にいる機会を持たずに長く生活して来ている人も多い。仮に同じ時間を共有するとしても、それはスマホのSNSを通して、ということだったり、うっとうしい上司が定期的に仕事の状況や年間の目標に対し聞いて来る時だったりする。
 
 アルコールや麻薬などの薬物や、万引き等の犯罪など、常習化する心の問題を整理するためにカウンセラーという方々が活躍している。彼らの仕事の大半は「聞く」という作業だ。人は自分の身の上に起きた出来事を自分の言葉で語ることによってそれまで理解できなかった自分の気持ちやこれからについて深く理解して行く。「話す」という行為は想いを言語化するという行為であり、言語化するために自分の心の中を観察する行為だと言える。時間をかけて自分の今を「話す」ことができる時間を持てる、というのはありがたいことだ。だからスマホでも上司でも無い誰かにそれを聞いてもらえるなら、それは本当に素晴らしい。
 
 生まれながらに人の話しを「聞く」のがうまい、という人がいる。カウンセラーでも何でもないが、人の気持ちを良くして、合いの手をうまく入れ、うまい質問をして話すことを止めさせない。昔はこういう人を太鼓持ちと呼んで多少蔑みの目で見たものだ。自分を持たず何にでも話しを合わせて「おっしゃる通り」と繰り返すその姿は西洋の道化(ピエロ)を思い出しもする。だがそうした仲介者や聞き役がいないとスムーズに話しを進めることができないのは事実ではある。うまい進行役がいる会議はそうでない進行役の会議とは比べ物にならないぐらいスムーズで気持ちがいい。うまく聞いてくれる人がいる、というのは短時間で話しをするのには本当に都合がいい。
 
 ところが秋の夜に一緒にいたいのは聞くことを仕事とするカウンセラーでも太鼓持ちタイプでもない。かと言って人のことなどおかまい無しに自分のことばかりベラベラ話す人では決して無い。夜の気配や自分の中で起きていることにじっと耳を澄ましている人がいい。自分の心の深海に潜って行きながらサーチライトに照らされて見えた一瞬の景色をぽつりぽつりとその時感じた言葉で語り合えればそれでいい。ほとんどの場合、全く意味をなさない言葉かもしれないけれど、いきなり生き方が変わるほど衝撃を受ける言葉に出会うかもしれない。だからと言って、特に何かの結果や成果や効果を期待することのない、一緒にいるだけ、だけどどこか繋がっている、そんな人とただ一緒にいたい。秋になると、そんな時間が恋しくなる。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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