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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

温かい窓

2013-11-29 09:00:00 | 日記
 冬は窓を閉めきっているため、暮らしの様々な音が街に流れ出て来ることがない。そのため、商店街を離れてしまうと住宅街であっても人の気配は薄い。特に寒い日の午後などは静まり返っていて遠くでカラスが鳴く声がはっきり聞こえる。

 そんな冬の住宅街で夕暮れになると急ににぎやかになる一角がある。家の壁面や植木に飾りつけられた色とりどりのオーナメントに照らされる一角である。東日本大震災後は遠慮して低調になっていたものが、ここへ来て少し復活してきたようだ。最近は電飾もLEDを使って進化したからか、光が流れるように動きのある飾りが多い。飾りは美しいしにぎやかさも復活しつつある。ただし、せっかく一生懸命飾り付けているお宅には叱られてしまいそうだが、ほっこり温かくなるという感じからは遠くなっているような気がしないでもない。

 暗くなって家路を急ぐ身には通りに面した家々の窓からこぼれる温かな明かりがありがたい。お年寄りだけの世帯が増え、たとえ開け放った窓であったとしても子供を囲む家族団らんの声があふれて来る窓は少なくなっているわけだが、寒い風の中で窓の明かりに出会うと、どの家の窓からも楽しげな声が聞こえて来るような気がする。

 家々の屋根を越えて振り仰げば冬の空は澄んでいて、目が悪い私にもくっきり星座を見渡すことが出来る。その遠いかすかな明かりのほうが、電気の飾り付けよりおごそかに優しく目に飛び込んで来るように感じるから不思議だ。何万年、何十万年も飛び続けて今ここで出会った光に照らされて、温かな窓の向こうに暮らす方々の遠い未来のことまでふと考えたりする。寒い夜も、わずかな明かりさえあれば元気が出る。そんなつもりはなくとも、そこで暮らしている、ただそれだけのことで、漏れ出す窓の明かりが、きっと誰かの役に立っているのだろう。街灯の白い光で伸びた影を見ると猫背でも、暖かな窓の明かりの前では背筋がしゃんとしている。

 いつも柔らかな空気に包まれている職場なら、そこで希望も生まれてくるだろうが、固く尖った空気を充満させている職場は多い。だから家々の温かい窓の向こうは忘れてしまった希望を取り戻し新しい希望を生み出す場所であって欲しい。震災後の日本を宇宙ステーションから写した映像をテレビで見たことがある。街の灯が消え黒々とした列島が写っていた。希望が生まれる場所が失われてしまったことを痛感する光景だった。電飾が復活するように窓の灯りは復活して来ている。

 国を守るために様々な法律が生まれ、境界線が敷かれる。大切なものを大切にしたいために海の向こうの人も含め多くの人が熱くなってしまう気持ちもわからないではない。しかし、その気持はどこか空回りして温かい窓の向こうで生まれるはずの希望の芽を摘んでしまいかねない。生活の灯りが災害や戦火の灯りに変わってしまわないように、穏やかに明るく照らす普通の暮らしの温かい窓を大切にしていきたい。(三)
 

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タイガー&ドラゴン

2013-11-28 08:00:00 | 日記
皆さんはこのドラマを知っているだろうか?

今から7、8年くらい前に放送されていたドラマである。
最近ふと思い出し、数年ぶりに見直しているので、少し紹介しようと思う。

ドラマの内容は、天涯孤独で「笑い」を忘れてしまった主人公が、ひょんなことから林屋亭どん兵衛という噺家の落語を聞く。
落語を聞いてえらく感動した主人公が、林家亭に弟子入りし、落語界の人気者になるという話だ。

落語と聞くと敷居が高い感じがするが、ドラマでは演目を現代風にアレンジしているので、堅苦しさや、難しさを感じる事無く自然に落語を理解できるのが魅力だ。
また、天涯孤独の主人公が林家亭という家族と触れ合い、変化していく模様も見どころである。

ドラマの中では以下の演目が紹介されている。
 ・芝浜(しばはま)
 ・饅頭怖い(まんじゅうこわい)
 ・茶の湯(ちゃのゆ)
 ・権助提灯(ごんすけちょうちん)
 ・厩火事(うまやかじ)
 ・明烏(あけがらす)
 ・猫の皿(ねこのさら)
 ・出来心(できごころ)
 ・粗忽長屋(そこつながや)
 ・品川心中(しながわしんじゅう)
 ・子は鎹(こはかすがい)

個人的に好きなのは、「猫の皿」である。

-----あらすじ-----
ある古美術商が、地方で立ち寄った茶屋でお宝を発見する。
そしてそのお宝がなんと猫の餌用の皿として使用されていたのである。

そこで古美術商は、猫好きを装い、
「ぜひ私に猫を引き取らせてくれ」
と茶屋の亭主に話を持ちかけ、猫を二両で買い取る。

古美術商は、
「猫は皿が違うと餌が食べにくかろう」
等と言い、皿も一緒に持ち去ろうとする。

すると亭主が、
「これは大変価値のある皿なのでと」
と皿を取り返す。

あっけにとられた古美術商が、
「では何故、そのような皿で猫に餌をやっているのだ」と茶屋の亭主に問う。
すると茶屋の亭主がこう言った。
「はい、こうしておりますと、時々猫が二両で売れるのです」
----------

古美術商は騙したつもりになっていたが、茶屋の亭主の方が一枚上手だったというオチである。
シンプルで大爆笑する話ではないが、お互いの人間性が上手く表れており思わず頷いてしまう。


と、いかにも落語を知っているかの様にしたり顔でブログを書いているのだが、実は生で落語を見たことがない。

近々、寄席に行って本物の落語を味わおうと思っている今日この頃でした。
(まさ)

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DIY

2013-11-27 09:15:25 | 日記
DIY

皆様これが何の略かご存知でしょうか。
英語でDo It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)の略語で、「自身で作ろう」という意味だそうです。
日本で昔からいう日曜大工よりも広い概念だが一般的にはほぼ同じ意味とのことです。

残念ながら今年の流行語大賞には選ばれませんでしたが実は今これが大変流行っているのです!!!
ただ範囲は狭く我が家というか嫁の中で。
アウトドア派の私とは正反対でインドア派の嫁なのですがその分家でこまごまとした仕事が昔から好きで以前働いていた仕事もパタンナーという服の型をひく仕事をしていました。
家にいる時間が長いこともあり突然DIYに目覚めたということです。

今の家には一年半ほど住んでいるのですがその間に嫁がやったこと
・ただの土の状態だった庭にレンガをひき花壇を作りました。

・ベンチを買ったのですが良い味を出すためにとペンキを二度塗りしていました。

・ただの板を買ってきてシェルフを自作していました。

・ベランダの物干しをつるす器具が天井のコンクリートごともげた時にセメントを買ってきて補修していました。

・庭の木を切ってきて自作のクリスマスツリーを作っていました。

・かなり昔からあった本棚が気が付いたらペンキが塗られており別物に変わっていました。

・最近買ったソファーのカバーを自作しました。

・食卓のマットやクッションを自作しました。

・自分のウェディングドレスを自作しました。

・なんだかよくわからないミニチュアのおもちゃが作られていました。

などなど、あげたもの以外にもペンキが塗られてた気がします。
こうあげてみるとこれって世間でいうDIYなんですかね?

ちなみにかなりおっちょこちょいな嫁なので家に帰った時に換気ができておらずペンキと一緒に倒れていないか時々心配にもなったりします。

こんな嫁なので週末はとりあえずホームセンターに連れて行けば機嫌が良いです。
最近ホームセンターに行っていないあなた!行ってみるとDIYにはまるかも!?

ちなみに私はホームセンターに行ってもボーっとしているだけなんですがね。(の)

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思い出ダイバー 九

2013-11-26 10:34:29 | 日記
先日、奥さんの弟の結婚式・披露宴に出席するために、札幌まで家族三人で行ってきた。

四歳になる娘を連れての二泊三日、という日程にいささか不安を抱いていたが、特にカミナリを落とす事も無かったので、親の目を差し引いても「成長したね。偉いよ。」と感じたものである。

教会での式だったのだが、娘が結婚指輪を運ぶ大役を仰せつかったので、我々親としては別の意味で緊張をしていた。

式に参列して思ったことは、やはり娘の事である。まだ四歳になったばかりだし、それこそ何年先になるかわからない事ではあるが、私の隣で一所懸命に讃美歌を歌っている姿を見ていても、やがて訪れる(かもしれない)新婦の父親という立場を想像して切なくなってしまった。

話は変わって。

私事ではあるが、先週は私達夫婦の結婚記念日であった。Wikipediaで結婚記念日を調べてみると、鋼鉄婚式のようだ(イギリス式とあったが、他に何があるか分からない…しかし鋼鉄?昨年のアルミ・錫もよくわからなかったが、今年は鋼鉄ですか?背の低い兄と背の高い鎧の弟しか考えられないのだが…って、あれは鋼か)。

結婚記念日は何かしたいと考えているのだが、近年は毎年忙しくさせていただいているので、なかなか思うようにはいかない。まぁ、毎年同じ日にあるので、いつかは何かが出来るであろう。

実は私達夫婦は結婚式をあげておらず、写真館で二人だけが写った写真を撮っただけなのだ。毎年この日になると、やっぱりやっておくべきだったかなぁ、と思ってしまう。

今ではその写真も見返すことが少なくなってきた。写真の中の私達は、十年以上前の姿でこちらを見ている。当時その目で見ていた未来はどんなものだったのだろうか。


つい最近まで娘に言われていた言葉で締めようと思う。


月曜日の娘「あ~、パパがいなくてゆっくりできる~」


親の心、子知らず(笑)

(照)

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猫の

2013-11-25 09:00:00 | 日記
 年末あるいは年度末に近くなって来ると、システム開発の業界では、あちらこちらから火の手が上がる。毎年の恒例行事のようになっていて、ここ何十年も変わらない。火の手が上がると言っても本当の火事でないことは、業界の違う方々にもご理解頂きたい。要は納期に間に合わなくなって大騒ぎする、ということだ。

 火のついたプロジェクトをどうにか収束させるために投入される技術者を「火消し」と言ったりする。火消しも、いわゆる焼け石に水で、あまりの猛火に焼け焦げて廃人のようになってしまった技術者を「炭になった」とか「炭化した」と言ったりする。もう世界の全てのことが自分とは関係無いようにパソコンの前にぼーっと座っているだけの人を見たことがある。

 プロジェクトに火が付くとマネージャの対応は大体同じように要員追加に向かう。ところが災害派遣される自衛隊の隊員のように訓練を積んでやる気満々の技術者ばかりを招聘できるわけではない。半分は無理やり、半分は人参や飴で釣って来る。マネージャからすると猫の手も借りたいという意識だが、借りて来た猫は、やっぱり猫でしか無いことがはっきりする場合が多い。昔から犬の手も借りたいとは言わないが、犬のような仕事熱心な生き物を引き合いに出して言うより、猫のように、一体何がしたいんだかわからないような生き物を引き合いに出して、そんな猫の手も借りたいぐらい忙しいという言い方をしたほうが、大変さがひときわ目立つというものだ。

 猫の手として借りて来た技術者の中には、高い技術を持っていて驚くような成果を上げてくれたかと思うと、いきなり来なくなってしまう人がいる。暗くなるとバリバリやるのだが朝は遅刻してくる、会議は居眠りしている、その上やけに人なつっこく世間話が大好き、とそんな人もいる。自分の興味のある部分はやるが、それ以外は常識が無いような態度を取る。まさに猫のようなタイプだ。マネージャは火を消すよりも、この猫を手なずけることの方に意識が向いてしまい燃え広がった火に巻かれて敢え無く炭になってしまったり、その前に助けの手が差し伸べられてマネージャ交代となったりする。

 多様性を求められる時代ではある。いろいろな動物に例えられるタイプの人達が揃って仕事ができるのは本当に面白い。しかし、目の前で火の手が上がっている時に悠長なことを言っているヒマはない。借りて来た猫の手をこれ以上ないぐらい有効に使う方法を魔法のように編み出すことが出来たマネージャだけが平和な新年を迎えることができる。

 だが残念ながら魔法は無い。地道に話し合いを行う以外良い物を作る方法は無い。お客様と、プロジェクトのメンバーと、借りて来た猫の手と、逃げずに踏みとどまってどうすれば良い物が作れるのか、それぞれが自分は何をすべきなのか理解できるまで十分に話し合って、みんなで同じ方向を向いて進むしか方法は無い。などとわかったようなことを言い続けてワンワン吠えているといずれ抱えている責任の重さに耐えかねて炭になってしまうかもしれない。これまで猫の方々がそうなったのを見たことがない。つらい火事場で悲惨にならずに楽しく周囲を巻き込んでいける技能を身につけたいものだ。もちろん、それで成果がついて来ないといけないが。

 今年の年末年始は平和に過ごせれば少し長い休みが取れるだろう。どのプロジェクトも穏やかに長い休みが取れるように願ってやまない。(三)


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