■■■■■■■■■■■■花を待つ心■■■■■■■■■■■■
■「花心」
🔵日本では, 四季それぞれの花が素晴らしく美しい。その花をさり
げなく眺めるのもいい。 花好きの人々の中には, この花を苦労して
育てるのが好きな人もいる。そんな面倒な事はさておき, 私などは、
咲き誇る四季の花の自然の美しさを見るだけで, 心洗われる 気分に
なってしまう。
華道家にいわすと, そんな花好きは,一番いい加減で 贅沢な花好きな
人たちだという。
🔵令和になって、その元号の語源が「万葉集第5巻, 梅花の歌」で
あることが判り,たちまちにして話題を集めた。約1250年前の 飛鳥、
奈良時代の万葉集には、四季の花を詠んだ歌が実に1500首もあると
いう。
・紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ。
旧い万葉の頃から, 当時の文化人と言われたみやびとたちは, いかに、
花をこよなく慈しんできた事か。花々の伝承とともに, 日本の伝統文
化の奥深さに、ただただ驚くばかりである。
・夕風や白薔薇の花みな動く 子規
・まだ咲かぬ花のあかりや蔵王堂 芭蕉
・紫陽花や帰るさの目の通い妻 石田波郷
■「花菖蒲の宴」
🔵関西では初夏の声を聴いて伝統ある植物園や公園が, 一斉に菖蒲
の開花を告げる。花菖蒲の見ごろは、5月から約1ヶ月半の期間であ
る。
早速, 関西一の名園で150の品種を誇る枚方市の「山田池公園花菖
蒲園」を訪ねた。この府立山林公園は、驚くほどの広さである。
聞くところでは東京デズ二ィランドの1,5倍あるという。大阪府民の
憩いの公園として,さまざまに活用されているという。花菖蒲園は,そ
の公園の一画にある。
花菖蒲園は、週日にも拘らず、老人や子供たちで大賑わいだった。
なかにホームケアーとおぼしき車椅子の老人20人ほどの一団と出会
った。 どの老人たちの表情も, 笑顔にあふれていた。
花が織りなす麗しい初夏の情景と言っていい。
🔵季節に因んで「花」にまつわる言葉を、書き出してみた。
・花心
・花の顔(かんばせ)
・花も実もある
・花を持たる
・錦上花を添える
・話に花が咲く
・百花繚乱
・花鳥風月
・百花斉放
・両手に花
・花は桜木、
・花の春
・春の錦
・徒花(あだばな)
・花より団子
・蝶よ花よ
・一花咲かす
・花を折る
・花鳥の使い
・見ぬが花
・隣の花は赤い
・言わぬが花
・火事と喧嘩は江戸の花
■[往く春」
🔵花は散り際が、最も美しいと言われる。
花の咲く頃は、四季の中で最高の季節と言っていいが、季節の変わり
目も、花曇りと言って風情がある。
流れる水の上に散り重なって流れる花筏を眺めながら、日本の往く春
を惜しむ。もう目前に,初夏の足音が迫っている。
(当,山田池公園へは、京阪電車、枚方市駅から京阪バス)
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