毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
トリノ五輪

昨夜、塾生の高2のSくんと帰りのバスの中で、その話題についてしばらく会話した。
「オリンピックが開幕するな」
「そうなの。また急だね」
「急もなにも4年前のソルトレークシティーの次はトリノだとずっと前から決まっていたことだ」
「そうなの、スキーとスケートのやつでしょう。興味ないなあ」
「何言ってるんだ、ミキティーが出るぞ」
「ミキティーって中京大中京の子でしょう。あの子、男持ちだよ」
「男って、同級生じゃないの?」
「ちがう。栄でデートしているのを見かけた奴がうちの学校にいるらしい。結構イケメンらしいよ。学校が近いから、色々噂を聞くよ」
「じゃあ、もっと教えてくれよ」
「うん、ちょっと待って。思い出すから。う~~ん。・・・・・・・忘れちゃったあ。おかしいなあ、僕ってもっと押入れが多いはずなのに・・・」
「何だって?それを言うなら、『引き出しが多い』だろう」
などと、下らぬ漫才のようなオチで終ってしまったが、昨日の中日新聞の朝刊1面には、さすがに地元だけあってフィギュアスケートの安藤美姫が大きく取り上げらていた。
「『4回転ジャンプは最初にトライしたい。跳べば勢いも違ってくる』
安藤美姫18歳、トリノ五輪本番を控え、決意をのぞかせる」
と始まる記事の中で、オリンピックに臨む彼女の近況を伝えている。世界の女子で4回転ジャンプができるのは、現在彼女1人だけだ。しかし、今季は1度も跳んでいない。代表の座がかかる場面で転倒の危険を冒したくなかったからだ。公式戦では2003年12月の全日本選手権以来成功していない。だが、トリノでは跳ぶと決意している。
『3回転と4回転なんて、回転数の違いだけ。技術じゃなく感覚なんです。最近は息を吐いた時にジャンプを跳んでいた。でも、それではだめ。呼吸を意識しないで力が抜けていれば、跳べる』
私などには全く分からぬ領域で彼女は苦しんでいた。1月20日に渡米。練習拠点のクリーブランドで最後の仕上げをするつもりが、予想もしない精神的な乱調に陥ったという。
『なぜだか分からない』
うれしくて、楽しくて、待ち遠しいはずのトリノ行きが重荷になった。周りからの期待が目に見えぬプレッシャーになっていたのだろう。
『もう大丈夫です』
と彼女は元気そうに答えたと書かれているが、はたしてどうだろう。私は最終選考会をTVで見たが、その時の演技には切れも華も感じられず、ずいぶんがっかりした。それまでの実績でオリンピック代表に選ばれたのだろうが、6位という選考会での結果がその時の彼女の実力を端的に表しているように思えたため、選考には少々疑問を感じた。年齢制限で夢は叶わなかった浅田真央の方が勢いがあったし、見ていてワクワクした。
加えて、今週号の週刊新潮で、安藤美姫の体重が重すぎるという指摘がされていた。重いため4回転が跳びたくても跳べないなどと中傷記事が載っていた。週刊誌の記事など話半分くらいに思わなければいけない場合が多いが、こうした記事を目にするとどうしても心配になる。
しかし、私は彼女に期待している。メダルを獲得するとかいうことではなく、自分のもてる力を存分に発揮して、きっと私たちを感動させてくれるという期待だ。TVのインタビューでチラッと見た彼女の茫洋としたキャラなら、いくつかの困難など乗り越えてしまえるように思う。どんな競技種目でも、本番に強い選手が栄光を手にすることができる。私は彼女がそういう選手ではないかと期待している。
彼女のイタリア入りは開会式の数日後だそうだ。その時は、「新しい靴を携える。従来の白い靴と仕様は全く同じ。一点だけ、異なったところがある。刃の色は、シルバーからゴールドになった」
その意気やよし。がんばれ、安藤美姫!!
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