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かゆみ

 月曜の朝から手足が妙に痒くて仕方がなかった。BBQを二晩続けたから虫に刺されたのかな、と思ったが、皮膚が腫れたりしてないし、どうも様子が違う。むずがゆくていったん掻き始めると痒さがどんどん増してきて、皮膚が赤くなってくる。今までにもこんなことがあったっけ・・、と振り返ってみたが思い当たることはなかった。う~~ん、いったいどうしたんだろう・・。
 「飲みすぎなんだわ」
妻に相談しても、けんもほろろな答しか返ってこない。だが、
 「むちゃくちゃ痒いときに塗る薬」
と見たことがない塗り薬を渡してくれたから、サンキューと礼を言いながら塗ってみたが、残念ながら大して変化がなかった・・。
 一日経てば収まるかな、と思っていたが、火曜になっても同じような感じだった。ただ、我慢できずに掻いたところが赤く腫れてきてうっすら血も滲んできた。丹念に薬は塗っていたが、なかなか収まってくれない。手足といっても、足は膝から下、手は肘から手首辺りまでが無性に痒い。体の内部の変調が皮膚に現れてきたのかな、とちょっと不安にもなってきたが、夕方はっと思いついたことがあった。それは、月曜日の記事の終わりに書いてあった一文がヒントだった。
 >塾舎の前の生垣に父が育てていた朝顔も枯れ始めたので撤去した・・。
そうか、日曜日の夕方、あーちゃんとひまちゃんに手伝ってもらって、朝顔の蔓を何本も抜いたのだった。あの時は短パンに半袖シャツ、ちょうど痒いところが外に出ていた。そうか・・。
 
 どういう訳だか、私は草に弱い。庭で雑草を抜いたりすると、草に触れてた腕や足がすぐにボーっと赤くなる。すぐに痒みも伴ってきて、かぶれたような状態になってしまう。このところ雑草を抜いたりしたことはなかったからすっかり忘れていた。いや、さつまいも掘りには行ったが、あの時は芋を掘るだけで、蔓は事前に父が刈り取ってくれて、私が触れることはなかったから、何の異常もなく戻ってこれたのだろう。すっかり忘れていたが、確かに私は草に弱かった!!
 思い出してみれば、日曜は大きく育った朝顔の蔓を両手一杯に抱えて、引っこ抜いたのだから、当然足にも触れただろう。そのときすぐに赤くかぶれたようにならなかったのは不思議だが、どういう按配か少しばかり時間的なズレがあって、月曜になってから症状が外に出たのではないか、そんな推測が頭に浮かんできた。
 「きっとそうだろう・・」
 自分ではこれですっきりしたが、本当にそうなのか、実際に草にアレルギー反応を起こしたりすることがあるのだろうか・・。ちょっと検索してみたのだが、これだ!と言えるようなサイトは見つからなかった。(草アレルギーの犬がいて、野を歩いていると草に触れた肉球が赤くなる、というのは見つけたが、人間に関しての記述は見つけることができなかった)
 そういえば、私は花粉症だが、あれは花粉に対するアレルギーであって、植物の葉や茎に対するアレルギーではない。今の私は、葉や茎に触れると皮膚がかぶれたようになるのだから、少しばかりメカニズムが違うようにも思える。いったいどうしてなんだろう?

 水曜になったらさすがにだいぶ収まって、痒みを感じることはかなり少なくなった。薬は塗り続けていたから、それが効いたかもしれないし、前夜に風呂で手足をこするように何度も何度も洗ったのが功を奏したのかもしれない。いずれにしても痒みが取れかけたのにはかなりホッとしている。
 ただ、痒みに負けて掻きすぎた箇所の皮膚が破れて、赤くなっているのは痒みの名残のようで、見ていると痒みがぶり返してくるようでいやな感じだ。なんにしても、もうちょっと我慢強くならなければいけないのかもしれない。


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