80代の未亡人の叔母Yが一人暮らしをしている。
再婚なので義理の息子は離れて家族と暮らしている。
年明けのある日、叔母Yはトイレで下血をして、たいへんな血の海になり、びっくりして 自分で救急車を呼んだという。
休日だったので、受け入れ先がなかなか見つからず、小さな老人病院に運ばれて、4日間入院したそうだ。
洗濯物も干しっぱなしで来てしまった。
トイレに行きたくて廊下を歩くと、倒れたりしたらいけないので看護師を呼ぶように言われて、おしめをして、排泄をおしめにしなければならなかった。
救われたのは、病院食が美味しかったのだそうだ。
退院してから病院の外来に行くにはいつもタクシーになる。
徒歩圏内は徒歩で行っているが、バスで行くような通院はいつもタクシーに乗ると往復5,000円ほどかかってしまう。
医療費の支払いは、後期高齢者で1割負担だが、交通費のタクシー代のほうがどんどん出ていくと言っていた。
叔母Yは埼玉に住んでいて、叔母Yのすぐ上の姉、叔母Aは栃木に住んでいる。
介護保険の認定をしてもらうときも、その叔母Aが世話してくれたそうだ。
叔母Yは、叔母Aに世話になるのが悪くて心苦しく思っているようだった。
普段の食事も、スーパーやコンビニでお弁当を買うことがあるようだが、美味しくないという。
冷凍食品もよく買うそうだ。
食事の用意も、だんだんできにくくなってきたのだと思う。
うちも子供がいないので、介護認定されていれば、ケアマネージャーにいろいろと相談するしかない。
身内に世話になるのは、たしかに、申し訳ない気持ちになると思う。
日本の制度が、家族で支えないといけないようにできているので、高齢者も安心して歳を取れない。
叔母Yを見ていると、今から将来のことが不安だ。