この間、幾つかの疑わしい事例が出ていたが、それらは「A-ソ連型」だったりして幸い「新型インフルエンザ」とは特定されてこなかった。
しかし、今回のカナダからの帰国者(米国・デトロイト経由)の事例は、「新型インフルエンザ」と初めて特定された。
当該の航空機は、2009年5月8日成田着の
ノースウエスト(NW)デトロイト発NW25便
いよいよ「新型インフルエンザ」が日本国内に上陸したことが公式に認められたことになる。
もっとも、本人の自覚症状もなく空港での検疫に掛からずに入国していた人々は、これ以前にも居たかも知れないのではあるが・・・
今回の場合は、「新型インフルエンザ」感染を特定された3人と機内で周辺に居た人々数十人が感染拡大防止処置の対象にはなったが、同機に搭乗していた他の乗客は既に国内に上陸して帰宅している。
もし、その中に潜伏期の方が居て、発症したとすれば、感染拡大は急速に地域を広げて『飛び火』することになる。
これを「アウトブレイク」と言うらしい。
今日お昼のNHKニュースによれば、このNW25便に福岡市の女性も搭乗していて既に帰宅したと言うから、この方の行動経路に居た人々にも感染している可能性もゼロではなく、既に福岡市にも「新型インフルエンザ」が『飛び火』している可能性もある。
さらに全世界的拡大を「パンデミック」というそうだ。
国内初の新型インフル感染確認
成田帰国の大阪の3人
朝日新聞 2009年5月9日11時39分
デトロイトから到着した機体に横付けし、
新型インフルエンザの感染患者を乗せた救急車両
=8日午後6時46分、成田空港、関口聡撮影
厚生労働省は9日、成田空港の検疫で、米デトロイト発の便で帰国した大阪府内の日本人男性3人が、新型の豚インフルエンザに感染していることを確認したと発表した。国立感染症研究所でウイルスの遺伝子検査をした結果、新型インフルの陽性反応が出た。国内で感染者が確認されたのは初めて。
空港での検疫段階で見つけたことから、政府は「国内発生」に当たらないと判断。「ただちに国内の感染拡大につながる可能性は低い」として、渡航制限や外出の自粛、学校の臨時休校といった新たな段階の対策にすぐには移行しない。世界保健機関(WHO)に感染者3人の確認を届け出る。
同日朝、記者会見した舛添厚労相は「(国内発生にすると)国民の経済活動や自由な動きを制限しなければならない。まだそこまでやらなくてもいいだろうという判断。バランスを考えている」と話した。検疫については現在の態勢を維持する考えを示した。
厚労省や府教委によると、感染が確認されたのは大阪府寝屋川市の府立高校の教員(46)と生徒2人(いずれも16)の計3人。4月24日~5月7日に語学研修でカナダのオークビルに滞在し、米デトロイトを経由して、ノースウエスト航空25便で8日午後4時半過ぎに着いた。
到着の際、教員は発熱やせき、関節痛などの症状があった。生徒2人は鼻水とせきがあり、1人は熱があった。3人は8日夜から千葉県成田市内の病院に入院。9日朝の時点で、教員は熱があるが、生徒2人に熱はない。
同便は乗客・乗員412人。3人のうち2人は機内で症状が確認された。厚労省は、2人の近くに座って「濃厚接触」の可能性がある乗客47人と乗員2人の計49人に、空港周辺の施設にとどまってもらっている。3人のうちの1人は機外に出て体調不良を訴えた。周囲にいて「濃厚接触」した乗客らが、ほかにも最大11人いた可能性があり、すでに入国している。舛添氏は「感染する危険性がある」と話し、担当者が全乗客に連絡を試みている。
機内で症状が認められた2人の周囲にいた人については、到着から10日間、空港近くの宿泊施設で過ごしてもらう。
3人とも検疫の簡易検査でA型のインフルエンザと診断された。さらに同研究所でウイルスの遺伝子検査をしたところ、A型だが、通常の季節性インフルエンザのA香港型ではないことがわかり、さらにウイルスの表面にあるたんぱく質が、新型でA型の豚ウイルスと同タイプだった。カナダ政府のホームページによると、8日現在で同国内の新型インフルエンザ感染者は計242人。オンタリオ州は最も多い61人。
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