サウル王は人類史最初の神エホバに油注がれた王でした(サムエル第一10:23~25)。しかし、ダビデが約2.7mの巨人ゴリアテをエホバの名によって討ち倒すと、人々はダビデをサウル王より称賛するようになり、サウル王はダビデにねたみを抱き怒り、ダビデの命を狙い追うようになりました(サムエル第一17:28~18:26;23:19~24:3)。ダビデの命を奪うためにサウル王は3千人の部下を伴って荒野に追って行った時、用を足すために洞くつに入りました。ダビデはその洞くつの一番奥に身を潜めていたので、用を足しているサウル王の命を奪う機会が生じましたが、ダビデはサウル王の命を容赦し、エホバのご意志を守り行なう義なる者であることを明らかにしました(サムエル第一24:1~7)。そのすぐ後にダビデは、洞くつから立ち去るサウル王を後ろから呼びかけ、温和な霊でサウル王の命を容赦したことの証拠を示し説明し、エホバが裁きは行い、その神エホバがサウル王の手から自分を自由にしてくださる、信仰を明らかにしました(サムエル第一24:8~15)。ダビデのサウル王に対する温和な義の言葉に、邪悪になっていたサウル王はどのように反応したでしょうか。その時のダビデに対するサウル王の言葉が聖書のサムエル第一に次のように記されています。
「そして、ダビデがこれらの言葉をサウルに語り終えたとき、サウルは、「我が子ダビデよ、これはあなたの声なのか」と言うのであった。こうしてサウルは声を上げて泣きだした。そして、彼(サウル)はさらにダビデに言った、「あなたはわたしよりも義にかなっている。あなたはわたしに善いことを行なってくれたが、わたしはあなたに悪いことを行なったからだ。そしてあなたは - 今日、わたしに関してどんな善いことをしていたかを告げてくれた。エホバがわたしをあなたの手に引き渡されたのに、わたしを殺さなかったからだ。ところで、人が自分の敵を見つけた場合、良い道を通らせて送り返すだろうか。それで、この日にあなたがわたしにそれをしてくれたのだから、エホバが良いことを持ってあなたに報われるであろう。それで今、見よ、あなた(ダビデ)は必ず王として支配し、あなたの手によってイスラエルの王国が確かに持続することを、わたし(サウル)は知っている。だから今、わたしの後のわたしの胤を絶やさず、わたし(サウル)の名をわたしの父の家から根絶やしにしないことを、エホバにかけて是非わたし(サウル)に誓ってくれ」。こうしてダビデはサウルに誓った。その後、サウルは自分の家に帰った。ダビデとその部下は、近寄り難い所に上って行った」(サムエル第一24:16~22)。
上の聖句に記されている通り、ダビデの温和な義の言葉を聴いたサウル王は、「我が子ダビデよ」と、言って、泣いて自分の邪悪な行動を悔い改めたことが記されています。率直に悔い改めたサウル王は、ダビデが義なる者であることを認め、次の王はダビデであることを公言しています。サウル王は自分の願いをダビデに申し出、ダビデはサウル王の要望に応じ、平和の内に契約しました。ダビデの温和な霊に導かれた義の言葉は、邪悪になっていたサウル王の心を動かし、悔い改めに導いたのです。
聖書の箴言(しんげん)15章2節には、エホバの教えを守り行なう「賢い者たちの舌(言葉)は、知識をもって善を行う」と、記されている通り、ダビデは善を行い、神エホバの目に「心の賢い者」であることを実証しました。
あなたも、ダビデに見倣って苦難の時もエホバのご意志を守り行なう心の賢い人たちのお一人であれば幸いです。
好天や 探梅の人 語り行く 今日の一句
ご近所の庭の「小米桜」
- 直径3mm位の小さな花びらです -
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます