2023年6月26日(月)
苗場山 山上湿原に咲くチングルマ
25日(日)に浅草岳に登頂できたため、前泊の予定だった宿に到着し翌26日はどうするかと考えた。 同じく以前より行きたかった守門岳で再びヒメサユリを見るつもりだったが、ひとつの思惑が湧いてきた。 「そうだ! 遠くて行くのが大変そうだと思っていた小赤沢三合目登山口からの苗場山に登ってみてはどうなんだ?」
すぐにスマホで小赤沢からのコース・レポート、駐車場の場所・状況を検索。 カーナビで登山口までの時間を見ると約2時間。 これなら行ける! すぐにコンパスで登山計画を作成し、ワクワクな気持ちで就寝。 翌朝は4時に起きてサッサと出発。
小赤沢三合目駐車場 6時半前には到着。
浦佐駅近くの宿からはいったん山に入り十日町を抜け、再び山に入ってゆくと長野県。 えっ? 長野県? とまったくの方向音痴。 苗場山は長野県・新潟県の県境で、小赤沢登山口があるのは長野県栄村なのだった。
駐車場は広くトイレも完備。 集落から先の林道は細く時折石が落ちていたりするが、ゆっくり行けば問題なかった。 駐車場入り口、トイレの近くに駐車すると、隣の新潟県ナンバーのご夫婦が親切に「登山口は向こうの奥ですよ。」と教えてくれた。 登山口近くまで車で移動した。
登山口の先、すぐに3合目。 (6:46)
これはまだ咲いていないショウキラン?
それ程登っていないが、すでに山深い。
小さな花もたくさん。
前日同様泥濘のひどい所も多いが、木道があったりで歩きやすい。
イワカガミとマイヅルソウ
ミツバオウレン
1時間ほど上り、「あの辺まで行くのかな」と。
ピークの辺りは雲がかかったり、流れて行ったり。
いずれ広大な高層湿原の平地に上る急登があるのだから、
お花を撮りながらゆっくり、ゆっくり。
登山道には「〇合目」と書かれた道標が設置されているが、
気づけば五合目。 四合目もあったのかな?
六合目辺りから急登になりそうだ。
三合目から五合目は割とすぐな感覚だったが、なかなか六合目に到着しない。
足元は泥濘で歩きにくいが、浅草岳程登りにくくはない。
黄色のスミレだ! これこそナエバキスミレなのかな?
オオバキスミレより小型で茎が赤いのだそう。
サンカヨウもまだ咲いていた。
雨が降ったのかどうかわからないが、草は湿っぽいものが多かった。
透明になっている。
近くにはキヌガサソウも。
雪渓も越え随分と登ってきたようだが、本当の上りはこれから。
ところで、その雪渓の近くで森の中から大きなガサガサという音が聞こえた。 クマか? しばらくその音を聞いていたが、遠のく気配がない。 登山を辞めて戻った方が良いのか考えたが、その先の登山道はそこから離れてゆくようだったので、帰りにもここに居ることはないだろう、と先に進んだ。 後から来て私を追い越した人にガサガサする音が聞こえなかったか、と尋ねたが聞いていないとのこと。 どうやら登山道近くからは離れていったのか、となんとなくホッとしていた。
下山時、苗場山頂ヒュッテの方(?)がボッカで登っていらした。 「風景見えましたか?」と声を掛けてくださったので少しお話をした。その時にガサガサの話をしたら、「この時期、それはほぼ100%根曲竹を採っている人だったと思いますよ。」とのこと。 「そうかー!」と改めてホッとしたが、もちろんクマでないとも言えない、とのこと。 さらに登山の人は採らないでほしい、という話もされていた。 クマよけに大声を出せばクマなら逃げて行く、人なら応えるはず、とおっしゃっていたが、最近のクマは人がいるとわかったら襲ってきそうで、それも怖いな、と思った次第。 普段本当に人気が無い場合はラジオを鳴らしたりもするが、完全な方法は無いよなぁ。。。
六合目を過ぎるとクサリ場、岩登りが出てくる。
開けた所から山が少し見えるが、どこだかは全くわからない。
ムラサキヤシオがまだきれい。
岩も上る。 全日は岩もドロドロだったが、この日はそうでもなく上りやすかった。
また残雪。
「まだかなぁ~。」と急登を上っていると、
「あら。あの辺?」
左奥のピークが山頂?(いやいや、ピークはもっと遠かった)
周囲にはショウジョウバカマも見えてきた。
急登を上り始めて小一時間、ようやく湿原に到着! (9:26)
「あ~! 本当に湿原があるんだ!」と感激!
もう少し登ってゆくと、本当に広大な平原! 高層湿原!
チングルマも咲いていた!
イワイチョウも花盛り。
さて、ここからがこの日のご褒美、天空の楽園、高層湿原歩きの始まり。
つづく
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます